インタビュー

やくしまるえつこ 『RADIO ONSEN EUTOPIA』

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ポップミュージックに革命を起こし続ける鬼才やくしまるえつこが放つ聖夜の奇跡が、超待望の音源化!

 スチャダラパーのBOSEをして<世界の中心>と言わしめる存在やくしまるえつこは、どこからともなく現れ謎のベールに包まれたまま、あっと言う間に2000年代以降の音楽を<やくしまるえつこ以前/以後>に分断してしまった。多大なる影響を与えながらも、やくしまるの活動の多才さ複雑さ、その規模は比類なきもので他の追随を一切許さない。相対性理論など多くのプロジェクトを手がけるプロデューサーであり、サーストン・ムーアやアート・リンゼイらと共演、ももクロや山下智久やSMAPに楽曲提供。小沢健二とライブで共演し、灰野敬二と即興演奏を繰り広げ、アニメ主題歌としても人気を博し、NHKでみんなのうたを歌い、アート作品の制作も行う。これらが活動のほんの一部でしかないのだから、彼女の存在がいかにこれまでの音楽シーンの常識を根こそぎ覆すものであるかがよくわかる。

 そんな彼女が満を持して世に送り出すアルバム『RADIO ONSEN EUTOPIA』は昨年クリスマスのラジオ特番「やくしまるえつこ“みんなのクリスマスセッション”」で披露され、音源化希望が殺到したスペシャルセッションを収録した作品。10年代を代表する珠玉のプログレッシヴポップソング“ノルニル”のスーパーソリッドなバージョンで始まり、名曲“ロンリープラネット”の宇宙的大団円セッションで幕を下ろす至高の12曲。演奏はやくしまるに加え、相対性理論の盟友たちや、大友良英、木暮晋也、NARASAKI、エマーソン北村、高良久美子ら、そしてエンジニアにはやくしまるの声を<言霊>と称賛するZAK。オリジナルソングとスタンダードソングが1ミリの垣根も無く共存する本作は、セッションと言う切り口も含め、古き良きジャズの名盤たちを想起せずにはいられない。『RADIO ONSEN EUTOPIA』は21世紀的でありながらも、極めてプリミティヴな音楽的魅力に溢れた名盤である。

■ALBUM……『RADIO ONSEN EUTOPIA』 4/10on sale!

SONG LIST

01.ノルニル
02.恋するニワトリ
03.ヴィーナスとジーザス
04.COSMOS vs ALIEN
05.北風小僧の寒太郎
06.ヤミヤミ
07.少年よ我に帰れ
08.キャベツUFO
09.ラジャ・マハラジャー
10.ときめきハッカー
11.メトロポリタン美術館
12.ロンリープラネット

■PROFILE…やくしまるえつこ

<相対性理論>など数多くのプロジェクトを手がける他、絵画作品の評価も高く、楽曲提供や朗読等でも活躍。坂本龍一、アート・リンゼイ、マシュー・ハーバートらとの共演や、生体データから人工衛星を用いた作品まで、前代未聞の試みを次々に発表。



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記事内容:TOWER+ 2013/4/10号より掲載

カテゴリ : brand new!!!

掲載: 2013年04月10日 00:00

ソース: 2013/4/10

TEXT:Fumio Ogawa