インタビュー

ひめキュンフルーツ缶 『情熱、エモーション。〜REAL IDOROLL GIFT〜』



ひめキュンフルーツ缶_A



ロッキッシュな楽曲と勢いたっぷりのパフォーマンスで注目を集める、愛媛出身の5人組アイドル・グループ、ひめキュンフルーツ缶。バンドマンの如く機材車に乗り込んで全国を回ってはライヴを行う彼女たちは、この8月にシングル“アンダンテ”でメジャー・デビュー。直後に出演したロック・フェス〈MONSTER baSH 2013〉では生バンドをバックにしたステージを披露してファン層をグイグイ広げている5人が、約1年ぶりのニュー・アルバム『情熱、エモーション。〜REAL IDOROLL GIFT〜』をリリースした。

「前回の『恋愛ミラクル!!』がヴァラエティーに富んだ作品だったのに比べて、ロック色が強くて、他のアイドルとは違うぞって方向性を表したアルバムだなって」(谷尾桜子)。

「いまのひめキュンらしさがギューッと込められたアルバムですね」(菊原結里亜)。

「ひめキュンを長く聴いてくれてる人も新鮮だと思います。自分たちも移動の車で何度聴いても飽きないし、聴けば聴くほど好きになってますね」(奥村真友里)。

「いつも移動の機材車に乗ったら寝るけど、このアルバムがかかると好きすぎてずっと起きてて、3周くらい歌い続けてます(笑)」(河野穂乃花)。

「私、家の車でも毎日聴いちゃって(笑)。それくらい大好きなんです」(岡本真依)。

未来へと突き進む思いを歌う、ひめキュン史上最速BPMのソリッドなナンバー“キミノミライ”で幕を開ける本作。ヘヴィーなギター・リフとエレクトロニクスが入り乱れる“GAME OVER”、ワイルドなロック・チューン“夢見る世界”などで攻めっぷりを見せつつ、キュートなポップセンスが光る“色づく蒼葉たち”や切ないメロディーが響く“カーテンコール”、キラキラのダンス・ナンバー“フリーノート”と続き、ラストは、悲しみを乗り越えて生きていく人生讃歌とも言うべき力強いミディアム“絶望よ!こんにちは”。全13曲、バンド・サウンドを軸にしながらさまざまなヴァリエーションで聴かせるアルバムとなっている。

「私、“夢見る世界”が好きなんです。音は荒々しいんですけど、サビの歌が良いんですよ。何かを守るために戦ってる感じの歌詞も好きですね。私も日々戦ってます、自分と(笑)」(真友里)。

「“You You 夢 Vision”は私のソロ曲なんですけど、すごくキーが高いんですよ。がんばって歌ったのでぜひ聴いてほしいです」(穂乃花)。

「“キミノミライ”の速い感じが好きで、車で聴きながら両足でダカダカダカ(ツーバスを踏むような仕草)ってテンポ取ってたら、貧乏揺すりかと思われて恥ずかしかったです(笑)。最後にみんなの見せ場があるところも好きです」(真依)。

「“アンダンテ”は、シングル・ヴァージョンとイントロがちょっと違って、さらに高まる音が加わってるんです。“バズワード”もそうで、シングルを持ってる人も違いを楽しんでもらえると思います」(桜子)。

「ロック・チューンだと“GAME OVER”が好きですね。振り付けはまいまい(真依)とさく(桜子)を中心に自分たちで考えたんです。ぜひ生バンドでやってみたいですね」(結里亜)。

冒頭で触れたように、ひめキュンはステージを通して自身を鍛え、成長してきたグループ。10月から年を跨いで4か月に渡って行われる全国ツアーは、『情熱、エモーション。〜REAL IDOROLL GIFT〜』を引っ提げてのツアーとなるだけに、これまでよりさらに熱いライヴを体験することができるに違いない。

「ツアー自体は3回目なので、これまでの経験を活かして、自分たちからもっとお客さんを巻き込んでいくライヴをやりたいと思います。〈やってやるぞ!〉ってメラメラしてます(笑)」(結里亜)。

「私たちはアイドルですけど、格好良い音楽をやってるんだぞっていうのを見せつけていきたいです。〈どこにも負けねー!〉みたいな感じで(笑)」(真依)。



PROFILE/ひめキュンフルーツ缶


奥村真友里、河野穂乃花、岡本真依、谷尾桜子、菊原結里亜から成るガールズ・グループ。2010年に愛媛発のご当地アイドル・ユニットとして結成され、当初の8人編成からメンバーの卒業を経て現在の5人組に。初のリリースは、2011年3月のファースト・シングル“恋愛エネルギー保存の法則”。そこから2年の間に7枚のシングルとアルバム『恋愛ミラクル!!』を立て続けに発表。さらには地元の松山キティホールを拠点とする定期公演、2度の全国ツアーなど精力的なライヴ活動で知名度を上げる。今年8月にはシングル“アンダンテ”でメジャー移籍。注目を集めるなか、このたびニュー・アルバム『情熱、エモーション。〜REAL IDOROLL GIFT〜』(徳間ジャパン)をリリースしたばかり。

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2013年10月09日 17:58

更新: 2013年10月09日 17:58

ソース: bounce 359号(2013年9月25日発行)

インタヴュー・文/土屋恵介