インタビュー

wowakaを輩出したレーベル・BALLOOMとは?



wowakaの初アルバム『アンハッピーリフレイン』が第1弾リリースとなったBALLOOMは、多数の外仕事で知られる〈とく〉をはじめ、いまや出自であるニコ動の外にもその名を広める精鋭たちを輩出したレーベル。wowakaのようにシンガー・ソングライター的な気質を持つクリエイターが多いこともひとつの特徴だ。ここではそうした面々を中心に、BALLOOMの個性的な顔を振り返ってみよう。

まずは、ポスト・ロックやエレクトロニカを通過したオーガニックなアンサンブルが人気の古川本舗。レーベルの第2弾作品となった『Alice in wonderword』(2011年)では、カヒミ・カリィや野宮真貴ら豪華リアル・ヴォーカル陣を招いている。続いては、Lyu:Lyu名義でも作品を重ねるナノウ。初作『Waltz Of Anomalies』(2011年)では重厚なオルタナ・サウンドを軸とした翳のある音世界のなかに、初音ミクから本人までの多様な歌声を解き放っている。そして、2012年にはすべてのソングライティングと歌を自身で担った米津玄師の初作『diorama』が登場。多彩なアレンジのギター・ロックでファンタスティックな〈架空の街〉を描き出している。その他、独自の少女観を持つという意味ではwowakaとも通じるすこっぷなど、現時点でのラインナップはベスト盤『BALLOOM BEST』でご確認を! 



▼文中に登場した作品を紹介。
左から、wowakaの2011年作『アンハッピーリフレイン』、古川本舗の2011年作『Alice in wonderword』、ナノウの2011年作『Waltz Of Anomalies』、米津玄師の2012年作『diorama』、2013年のレーベル・コンピ『BALLOOM BEST』(すべてBALLOOM)

 

カテゴリ : インタビューファイル

掲載: 2014年02月19日 18:00

ソース: bounce 363号(2014年1月25日発行)

文/土田真弓

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