ビースティ・ボーイズのMCAことアダム・ヤウク、47歳の若さで死去
ビースティ・ボーイズ(中央がMCA)
ビースティ・ボーイズのMCAことアダム・ヤウクが5月4日、故郷のNYで死去した。享年47歳。彼は2009年7月に唾液腺がんと診断されて腫瘍を摘出。術後の経過は良好と伝えられていたが、今年4月にグループが〈ロックの殿堂〉入りを果たした際には、健康上の理由によりセレモニーを欠席していた。
64年にNYのブルックリンで生まれたヤウクは、自身の17歳のバースデー・パーティーのためにハイスクールの友人たちとビースティ・ボーイズを結成。当初はハードコア・パンクを演奏するバンドだったが、後にメンバーが入れ替わって、MCA、マイクD、アドロックの3人によるヒップホップ・グループへと変化し、リック・ルービンが立ち上げたデフ・ジャムと契約する。そこから86年に発表したファースト・アルバム『Licensed To Ill』は、ヒップホップ・アルバムとして初めて全米ポップ・チャートの1位を記録。その後も『Paul's Boutique』『Check Your Head』といった歴史的名作を生み出し、アルバムの総セールス数は4,000万枚を超えている。
また、MCAはチベットの独立支援にも力を入れ、94年にチベットの人々をサポートするためのミラレパ基金を設立。〈チベタン・フリーダム・コンサート〉を企画するなど、活動家としても知られていた。謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。
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