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DJも含む個々の活動、ミックスCDのリリースやヨリス・ヴォーンらの制作、さらにはレーベル運営……そんなハードワークのせいで気付かなかったが、ニュー・アルバム『Popsoda』はテクネイジアにとって実に5年ぶりのセカンド・アルバムとなる。
「アルバムをリリースしなかった理由は〈その気になれなかったから〉かな。この5年はけっこう忙しくて、ミュージシャンとして成熟するための、自分の才能を理解して吸収する時間が足りなかったんだ」(シャール・シグリング)。
「僕はテクノリエントの運営とか、ビジネス面に従事していたかな」(アミル・カーン)。
そういえば、新作に冠された〈ポップソーダ〉とは、かつてシャールが歌う(しかも日本語で!)80'sフレイヴァーの限定シングル“Luv Luv Robot”をリリースした際の別名義だ。
「そうそう、あのプロジェクトから取ったんだ。ポップソーダのコンセプトはポップな面を出すことでテクネイジアにもっとオプションを付けることだった。で、『Popsoda』はポップソーダにテクネイジアの音をもっと混ぜた感じにしたかった。結局フロア寄りのテクノに、オールド・スクール・エレクトロとポップを混ぜたような感じになったね」(シャール)。
今作で新たに導入された〈オールド・スクール・エレクトロ〉な要素とはテクノリエントに招聘したゲットー・テックの伝説=DJゴッドファーザーとDJナスティの参加であり、〈ポップ〉な要素は“Way Of Life”(歌はシャールの奥さん!)や“The Fall”などのヴォーカル・トラックに結実している。
「デトロイトのゲットー・テックはここ数年聴いたなかで、いちばんおもしろいエレクトロ・ミュージックだよ。だからテクノリエントでも作品を出したわけだし、参加してもらうのも必然だったよ」(シャール)。
「〈声〉は人が持ち得るもっとも傑出した音だから、ヴォーカルを使うのは好きだよ。テクノ・ミュージックに違った側面を与えてくれるからね」(アミル)。
「このアルバムでは、リスナーが違ったスタイルの音楽を旅できるような感じに仕上げたかった。最初はエネルギッシュで、ダーク~ハードに展開して、もっとヴォーカルやメロディーの入った感じで終わる。テクノが単にハードな4つ打ちだけじゃなく、もっと深い音楽になり得るということをわかってほしかったんだ」(シャール)。
テクネイジアの旅はまだまだ続く。