スペースの狭さに反して今月も良作だらけなので前置きはナシ! まずはオハイオ出身の兄弟、ヴァレンタイン・ブラザーズの82年作『First Take』(Expansion)! 仕事する気が失せるほどのアーバンなモダン・ソウル作品で、シンプリー・レッドも取り上げた“Money's Too Tight(To Mention)”をはじめ、イナタさと洗練性の間で揺れる80年代初頭ならではの名品であります。
お次も80年代モノで、若き日のベイビーフェイスやダリル・シモンズが在籍していたインディアナポリスのバンド、レッド・ホットの82年作『Redd Hott #1』(Venture/Pヴァイン)の再CD化。フェイス君の個性はまだ見えないけど、それ以上にリード・シンガーたるケヴィン“フラッシュ”フェレルの爆発ヴォイスが凄い!
で、そのケヴィンも在籍していたインディアナのバンド、リズム・マシーンの76年作『Rhythm Machine』(Lulu/Traffic/DIZZARE)も折良くCD化! ディープ・ファンク文脈で再評価を集めた連中らしいですが、今作では素晴らしいミディアム~スロウに酔える……ていうか、こりゃジャケ買いでしょ。
最後はTK傘下キャットの作品を駆け足で。ベティ・ライトがプロデュースしたグウェン・マクレーの79年作『Melody Of Life』(Cat/TK/Pヴァイン)にてファンキー&メロウの極みを味わうも良し、マイアミ・ソウルが誇る敏腕ギタリスト=リトル・ビーヴァーの72年作『Joey』(Cat/TK/Pヴァイン)と74年作『Black Rhapsody』のブルージーな温かみに浸るも良し。いずれも定番ですよ!