SENSE FIELD 『Sense Field』 Revelation
エモの先駆者として登場し、シーンに大きな影響を与えたLAの4人組。その後洗練に向かう彼らですが、初期においては歌心のあるポスト・ハードコア・バンドだったことがこの編集盤でわかります。94年のファースト・アルバム以前に自主リリースした音源や未発表曲も収録された一枚。
SUNNY DAY REAL ESTATE 『Diary』 Sub Pop(1994)
エモのサウンド・イメージを決定付けたとも言える、シアトルの4人組の初作。ジェレミー・エニックがハイトーン・ヴォイスで歌い上げる美しいメロディーとパンク譲りの激しい演奏がひとつになって、神々しい光を放出しています。
JIMMY EAT WORLD 『Static Prevails』 Nettwerk/Capitol(1996)
90年代のシーンを代表するアリゾナの4人組が放った2作目。完成度の高さは『Bleed American』(2001年)ほか、その後の作品に譲るものの、エモがハードコアの延長にあることを踏まえれば、まだ荒々しかったこのメジャー第1弾アルバムもスルーできません。
THE PROMISE RING 『Nothing Feels Good』 Jade Tree(1997)
元キャップン・ジャズ、現マリタイムの一員であり、シーンの要人であるデイヴィー・ヴォン・ボーレンを擁するミルウォーキーの4人組。この2作目は哀愁味溢れる仕上がりで、パンクの名残を感じさせながらもヨレッとした演奏がで異彩を放っています。
THE GET UP KIDS 『Something To Write Home About』 Vagrant(1999)
90年代エモの金字塔。カンザスの5人組が青春の悲喜こもごもを歌い上げた〈エモ版明日なき暴走〉。振り返ってみれば、これがシーンのターニング・ポイントでした。中西部のバンドらしい土の香りもほんのりと漂った逸品です。
THURSDAY 『Full Collapse』 Victory(2001)
〈スクリーモ〉のパイオニアとしてブームに火を点けたニュージャージーの(当時)5人組による2作目。本作の成功をステップにバンドはメインストリームに喰い込んでいきました。ブレイク以降のバンドとは一線を画する、ハードコア譲りの美学が感じられます。