THE ACE OF CLUBS 『Benefist』 Firstcask(2007)
90年代に彼がやっていたテクノ感覚が戻ったかのような、アナログ機材で構成されたサウンドに魅かれます。音自体には懐かしさを覚えるものの、その使い方にはハイレヴェルな刺激が満載。いまもってどこにもカテゴライズできないのがルーク・ヴァイバートらしさでしょう。*池田
KERRIER DISTRICT 『Kerrier District』 Rephlex(2004)
快楽的な要素を剥き出しにしたディスコ・プロジェクト。80sのシンセ使いとブレイクビーツに時にはテクノ的な音色も織り交ぜて、いい意味で力の抜けたグルーヴで踊らせてくれる。初期ハウスの匂いも漂わせてて、彼の初期衝動なんだろうね、このへんは。だからしてノリがストレート。*池田
LUKE VIBERT 『YosepH』 Warp(2003)
モ・ワックス産の『Big Soup』から6年ぶりのルーク名義作は何とテクノの殿堂ワープから。“I Love Acid”“Acidisco”というように、ルークなりのアシッドを含むテクノ・サウンドへの回答なのだが、それでもスクウェアなビートにせず大人びたブレイクビーツ調に仕立てる術はすでに業の領域。*石田
AMEN ANDREWS vs. SPAC HAND LUKE 『Amen Andrews vs. Spac Hand Luke』 Rephlex(2006)
ドラムンベースやラガ・ジャングル用の名義と、グライムをやる時の名義を対決させている作品なので、当然低音が強調されたレイヴ度高めの内容に。高速ビートでベースをブイブイいわせるとこ、この荒っぽさが男っぽいわ~。*池田
LUKE VIBERT 『We Hear You』 Planet Mu(2009)
彼流のダブステップ解釈がただで収まるはずがない。実に活き活きとフリースタイルにトビ回っていて、低音は太いんだけどノリは軽快という彼ならではの離れワザが見事にキマってる。彼の資質が凝縮して爆発したかのような快作。近作中でも特に元気に聴こえる! *池田
▼その他の関連盤を紹介。
左から、ワゴン・クライストの94年作『Phat Lab. Nightmare』、95年作『Throbbing Pouch』(共にRising High)、2001年作『Musipal』(Ninja Tune)、プラグの96年作『Drum 'n' Bass For Papa』(Blue Angel)、ルーク・ヴァイバートの97年作『Big Soup』(Mo'Wax)、2008年作『Rhythm』(Soundofspeed)