待たせたな、鋼鉄連載〈OSHIETAL〉の時間だぜ。今月はスペースを少しだけ拡大して、〈LAの吸血鬼〉ことヴァンパイアズ・エヴリウェア!を教えたる! 昨年行なわれたあのX JAPANの北米ツアーでサポート・アクトに大抜擢され、YOSHIKIが大絶賛! ここ日本においても一気に知名度を上げた注目度No.1の若手バンドだ!
始まりは2009年、マイケル・ヴァンパイア(ヴォーカル)を中心に結成され、アーク・エネミーやナパーム・デスでお馴染みのセンチュリー・メディアと即座に契約! 翌年、USのゴスっ子に人気のアパレル・ショップ〈Hot Topic〉での限定流通にも関わらず、ファーストEP『Lost In The Shadows』を6000枚以上も捌き、その勢いのままアルバム制作をスタートさせた。しかし、マーダードールズやブラック・ヴェイル・ブライズ、アレサナ、さらにBOOM BOOM SATELLITESなどからライヴ共演のオファーが殺到して多忙を極め、予定より大幅に遅れてこのたび待望のファースト・アルバム『Kiss The Sun Goodbye』をようやく完成させたわけだ。
生き血を求めて彷徨うかのように、ゴシック・メタルやロックンロール、ポスト・ハードコアにエモトロニカまでを吸い込んだ本作は、とてもLA産とは思えない内容で、その冷徹さも兼ね備えた激情サウンドと破滅的なヴォーカルはヨーロッパ全土も巻き込みそうな予感がするではないか! つまり、ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタインからHIM、そしてマイ・ケミカル・ロマンス好きまでの心を掴むであろう、全ラウド・ロック好き必聴の名盤に仕上がっていると言えよう。
また、ウィル・フランシス(エイデン)のゲスト参加曲“Bleeding Rain”や、ケイティ・ペリー“Teenage Dream”の吸血鬼カヴァー(日本盤のボーナス・トラックとして収録)も話題を集めそう! さらに、アルバム・リリースに先駆けてコリー・テイラー(スリップノット)やテイラー・モムセン(プリティ・レックレス)、アレックス・ガスカー(オール・タイム・ロウ)と並び、マイケル・ヴァンパイアが〈Hot Topic〉のキャンペーン・モデルに選ばれるなど、追い風だって吹きまくり! そんなわけで、この吸血鬼たちをチェックせずしてメタルをカタルべからず!
▼関連盤を紹介。
左から、X JAPANのベスト盤『STAR BOX』(キューン)、エイデンの2011年作『Disguises』(Victory)、ケイティ・ペリーの2010年作『Teenage Dream』(Capitol)