12. 桜を見上げて(限定盤のみに収録)
アルバムの限定版にのみ収録された新曲。eichi作のバラードといえば中島美嘉のヒット・チューン“愛してる”も思い出されますが、こちらは唱歌のように晴れ晴れとした清らかさで満たされています。コーラスにはメンバーほぼ全員が声を重ねていることもあって、一周年の節目を飾るに相応しい仕上がりでしょう!
eichi「これはeichiのストックからSHiNTAが拾った曲ですね……音域の広い楽曲で、しかもバラードなのでLinQにはどうだろう?って思ってましたが、SHiNTAの推しがあったので勇気を出してサクラ3部作に起用しました。いまだに自分の楽曲に自信が持てないeichiです。SHiNTAの意見を重要視してます」
SHiNTA「この楽曲は、僕にとってはやっと叶った作品なんです。僕が〈やりたい!〉とeichiさんに持ちかけたんです。LinQメンバー全員で歌える曲が欲しいと思い、無理なお願いをして、ついにアルバムに入れていただけるようになりました。いろいろな方に迷惑かけてしまったんですが、どうしてもたくさんの方に届けたい!と思った曲です」
・カロリーなんて(アルバム未収録)
Photo by Kayoko Yamamoto
以下はアルバムに未収録ですが、この機会に紹介しておきましょう。こちらはT-Paletteからの初リリースとなったセカンド・シングルの、ダイエットをテーマにしたアッパーな表題曲。人数の多さが最大限に活きるなわとびやフォーメーションも脂肪が燃えるほど圧巻で、振付の楽しさからシングル・リリースが決まったという逸話にも納得の賑やかな爆発ぶりは、PVなどでも確認してほしいです。未音源化の人気曲“Wake up”や“チャイムが終われば”などと共に、そもそもは女の子の日常を描く連作曲のひとつだったそうで……。
eichi「幻のお芝居公演用にコンセプト・ワークして制作された曲ですね! これは作詞の面ではメンバーのキャラクターを意識してます。PVでもその要素をたくさん入れてますね」
SHiNTA「もともとはLinQの〈演技公演〉のなかの一曲で、最初〈ダイエット〉というテーマできていました。この曲のイメージは実はLinQメンバーではなく、いつもLinQ楽曲のギターを弾いてくれる友達がイメージだったんです。いつもレストランなどでメニューを迷う様がおかしくて、それがイントロになったんだと思います」
SO「レッスン中に振付を考えてて、メンバーの(杉本)ゆさにやらせてみながら作っていったら、あっという間にできました(笑)。とにかく〈楽しく〉がテーマです」
・手をつないで(アルバム未収録)
Photo by Kayoko Yamamoto
こちらもセカンド・シングルの収録曲で、東日本大震災の復興支援のために作られたもの。その後、KBCラジオの〈ラジオ・チャリティ・ミュージックソン〉のテーマソングにも起用され、メンバーたちも募金活動を行いました。人の手と手や心と心の架け橋となる、LinQというグループのコンセプトに新しい深みをもたらした一曲と言えましょう。
eichi「被災地の方々に役立てることはないか、と書き下ろした楽曲です。たいした役にも立っておりませんが、気持ちだけは精一杯込めて作っており、LinQのフィルターを通して伝えていきたい曲ですね」
SO「テーマが〈つながり〉なので、いろいろな繋がるダンスを盛り込みました」
SHiNTA「タイトルの文字数を聞いて楽曲を作ったのを覚えてます。たくさんの人たちに伝わればいいなと思っています」
・Sakura物語(アルバム未収録)
Photo by Kayoko Yamamoto
Qtyの“さくら果実”と対になる形でサード・シングルの両A面を飾った、Ladyによる和風のドラムンベース・チューン。琴の音色をループした雰囲気のあるトラックに、個々のソロも映える切ない歌声、扇を使った妖艶な振付も含めて、Ladyならではの魅力を凝縮したような逸曲であります。“さくら果実”のフレーズ引用もポイント。
SHiNTA「大人っぽく作ろう!と思い作りました。eichiさんからの〈アコギで刻むような……〉がヒントでしたね! 最初はロックにしようと思ってましたが悩んでました。そんなときに“さくら果実”のメロディーから何かできないかと思って出来たのがこの“Sakura物語”だったんです。楽曲もリンクしよう!というところから生まれました」
eichi「Ladyさんにかっこ良く歌ってもらいたいと思って作ってます。さくら果実とは姉妹曲で……作曲者としては、ホントは対決曲ではないんですよ!」
SO「振りも〈格好良く〉がテーマです。扇子をもうちょっと使いたいので、いつかマイナーチェンジしたいです」