「花より男子~Boys Over Flowers」や「恋愛マニュアル ~まだ結婚したい女」といった話題の韓国ドラマに多数出演し、ここ日本でも高い人気を誇る俳優のキム・ボム。6月にはファースト・アルバム『Home Town』をリリースし、シンガーとしても活躍の幅を広げる彼の初の単独公演〈KIM BEOM JAPAN LIVE2012〉が、東京・品川ステラボールで開催された。
子供のころの写真が何枚も登場するオープニング映像を経て、前述のアルバム『Home Town』のリード曲であるシティーポップ調のミディアム・チューン“Home Town”から今回の公演はスタート。生バンドを従えて堂々とパフォーマンスをしつつ、間奏では観客に手を振るなど、余裕を見せる一幕も。「(初日だった)昨日に比べると少し緊張がほどけたようです。もっともっと期待で胸がいっぱいです。今日も楽しい時間をすごせればと思っています。最後まで一緒に楽しんでください」とコメントして、 “My Old Friend”、“雪月花”と、『Home Town』の収録曲を次々と披露。
「みなさんにささげる曲です」と歌った“今、会いに行きます”では、バラの花を持って客席に下り、ファンにプレゼントするというサプライズが行われ、観客の熱はさらにアップ。その後のMCでは、「本当はみなさん全員に渡したかったんですが、本当に残念に思っていること、みなさんもわかっていただけますよね?」「みなさんと一緒に心を通わせていたら、歌も忘れてしまって、ステージに上がるのも忘れてしまって」と笑いを誘う一幕も。「今回のコンサートは、できるだけみなさんと多くの時間を過ごしたいと思いました。なので、曲順や構成に関しても、僕がいろいろとアイディアを出しました」という彼の思い通り、趣向を凝らした演出に、ワクワクした方も多かったはず。
その後は、激しいロック・チューンに仕上がった“Day Break”や、福山雅治の“桜坂” L'Arc〜en〜Ciel の“HONEY”のカヴァーにも挑戦するなど、多彩な魅力を堪能できるパフォーマンスが続々と登場。中盤に設けられた映像では、リハーサルをしながらバンド・メンバーとやりとりする茶目っ気たっぷりの彼の姿も楽しめた。自身が出演したドラマ「恋愛マニュアル ~まだ結婚したい女」のOSTに収められた“俺のギターの弦を切った女”がスタートした際には、多くの観客から歓声が上がった。
アンコールでは、“夢の後先”と“太陽と月”の2曲をパフォーマンス。6月に来日した際に「ライヴをすることが次の目標」と話していた彼だが、半年も経たないうちにその目標を実現し、さらなる成長した姿を見せてくれたキム・ボム。今後、俳優としてはもちろん、シンガーとして、そしてアーティストとして、どのような活動を展開するのかとても楽しみだ。