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(第8回)弘大のはずれの〈公共場所〉

連載
長谷川陽平のソウルで勝手に生きてます。
公開
2013/01/07   13:00
更新
2013/01/07   13:00
テキスト
文/長谷川陽平


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チャン・ギハと顔たちでギタリスト/プロデューサーを務める日本人メンバー・長谷川陽平が、ソウルは弘大(ホンデ)に集まるミュージシャンの生態に迫る連載! 今回はチャン・ギハと顔たちも馴染み深いカフェを紹介します!



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皆様、明けましておめでとうございます!! 2013年ですよ……子供の頃は「2010年」なんて映画を観て、遠い未来の話だなあと子供心に思っていたのですが……その2010年すら3年前になってしまったんですねえ。〈あの時の未来〉って、現実はこんな感じなんですね。



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さて、今回は弘大のかなり外側に位置する合井(ハプチョン)にある〈公共場所〉をお教えいたします。〈公共場所〉――これがカフェの名前なんです。英語だと〈Public Place〉ですから。まあ、みんなが集まる場所にしたくて、こんな名を付けたんではないでしょうかね。

ここ、実はわれわれチャン・ギハと顔たちやアッチム、ヌントゥゴ・コベイン、ブルナバン・スター・ソーセージ・クラブなどが所属しているオフィス=ドゥルドゥルAMC、並びにブンガ・ブンガ・レコード(toeやトクマルシューゴの作品をライセンス・リリースしていたりも)と深い関係にありまして……ぶっちゃけ、お店を切り盛りしているのがここの幹部の方なのです(笑)。

〈何だよ、ただのカフェをなんで紹介するのか?〉という疑問もおありでしょう? 〈自分の会社の宣伝をしやがって!〉とか(笑)……まあ、それだけじゃないんですよ。実は変わったイヴェントやライヴもよくやる場所でもあるのです。オープンする日にはレーベルのバンド総動員でライヴ&パーティーをしたり、レーベルのアーティストが出品したフリーマーケットを開催したり、少人数限定のアコースティック・ライヴをしたりなど、流石にレーベル幹部がやっているというだけあって、他では観ることができない独自の企画をちょくちょくやるわけです。



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カフェも窓が大きくて開放感があり、夏場は中庭でボーッとビールを一杯、というのもなかなかなものです。もちろんわれわれも愛用しておりまして、1週間に1回は必ず訪れる場所であります。ちなみに私のお気に入りメニューは厚切り牛肉に生野菜、ソースはバルサミコとコチュジャンという〈牛肉ビビンバ〉です。ミスマッチな感じがしますが、いえいえ、これはなかなかイイ感じであります。なお、ブンガ・ブンガ・レコードからリリースされたアルバムも常時ストックされていますので、来店のお土産購入までもバッチリ(!?)であります。時間帯によっては日本語ができるスタッフも勤務しておりますので、弘大の情報を訊くのも良いかと思いますよ。

弘大でさんざん歩き回った後にひと休み、といった感じで寄ってみてはいかがでしょうか? もし私がいたら、〈bounceの連載を読んできました!!〉とひと声かけてくださいませ……!!



PROFILE/長谷川陽平



韓国のバンド、チャン・ギハと顔たちのギタリスト兼プロデューサー。95年に韓国へ移住し、トゥゴウン・カムジャやサヌリム、ファン・シネ・バンドなどで活動。現在は他にもミミ・シスターズや美男美女の〈美男〉ギタリストを務めたり、若手パンク・バンドのLook & Listenのプロデュースなども手掛けている。1月11日に渋谷O-Westで行われるチャン・ギハと顔たちの来日公演も間近! いつもここでつぶやいてます→https://twitter.com/lghopper_Yohei