春の魔法ってあるのかしら♪
平和嶌「例年通り、この界隈にも桜前線が上昇してきてるんですが、去年はLinQの“さくら果実”の話をしてましたね……」
ピ〜ス!久保田「そう思うと1年は早いねえ。あのとき新加入だったもえぴー(瑞希もえ)がいまやエース格だもんな」
平和「メジャー契約して“チャイムが終われば”が音盤化されるのは嬉しいですね」
ピ〜ス!「で、今年の桜ソングは……アイドリング!!!の“さくらサンキュー”にAKB48の“So long!”、PASSPO☆の“サクラ小町”に……」
平和「9nineの新作にも“桜、ゆれる”がありました」
ピ〜ス!「あれは刺さったね〜。そんななか、アップアップガールズ(仮)もニュー・シングルで桜戦線に名乗りを上げてきましたってことだよね」
平和「アルバム出しても全然ペースを落とさないですね」
ピ〜ス!「9か月連続リリースしてるんだっけ? 江夏の奪三振記録に並んだわけだ!」
平和「……まず、“SAKURA DRIVE”はどうですか?」
ピ〜ス!「昨秋の“End Of The Season”以来のオリエンタルな歌モノだよね。アプガの〈時季モノ〉ソングは、こういう情緒的な感じで攻めていくのかな」
平和「アルバムから“リスペクトーキョー”までの超アッパーな流れがメチャクチャ最高だったので、逆に変化球に響くんですよね」
ピ〜ス!「そう、真っ直ぐが走ってるからこそ活きるっていうか」
平和「もう1曲の“Dateline”は真面目なバラードで」
ピ〜ス!「まだそんな球を持ってたのか!って感じ。アプガはダンスだけじゃなく歌唱面も優れている……ってファンの人たちはわかってると思うんだけど、そのへんを見せつけてくれるニクい曲だよね」
平和「“SAKURA DRIVE”はラップ中心ですが、ラップといえばライムベリーもT-Paletteデビューで。レーベル仲間のlyrical schoolと比べてどうですか?」
ピ〜ス!「そもそも性質が違うからね。リリスクの語り口はガールズ・トークの延長というか、日常的体温が彼女たちのキャラを輝かせていると思うんだけど、ライムベリーは逆だよね。大人顔負けの逞しさじゃない? もちろん、そこに年相応の拙さも見え隠れするところが良いんだけど」
平和「T-Paletteモノだと、しず風&絆〜KIZUNA〜も続きます。テクノ・ポップっぽい“つくしんぼう”と、ロック・アレンジでバンド録音の“つくしん暴”が同発されるという、ありそうでなかった試みで」
ピ〜ス!「しず風&スギナ、なーんてね。ほら、スギナが成長するとツクシになるでしょ。あっ、そういう情報は要らないか」
平和「えー、CD-Rしかなかった処女曲“ドキドキ☆パニック”も両盤に収録ですね」
ピ〜ス!「“ドキドキ☆パニック”の途中に〈アイネ・クライネ・ナハトムジーク〉のフレーズが挿入されるけど、モーツァルトというか一度BOOWYを通過してると見たね! そう思って“つくしん暴”を聴くと、のっけのところが“IMAGE DOWN”に聴こえてくるから、あら不思議」
平和「あら。こうなりゃアルバムも2枚同発だと楽しいですね」
ピ〜ス!「あっ、それは真面目に思う!」
平和「あとは……季節ものという意味で、恵比寿マスカッツ“ABAYO”も卒業シーズンならではの逸曲でした。“じゃあね”っぽいというか」
ピ〜ス!「〈笑顔に涙〉的な曲調も、むしろ切なさをそそるね」
平和「その流れで言うと、春から大学生になるメンバーもいるスマイレージの“旅立ちの春が来た”にZOKKONですよ。これはMVを観て思わず声が出ましたね」
ピ〜ス!「“真夏の光線”というか筒美京平ライクな、なかなかの秀曲じゃないですか! トリッキーなのも良いけど、この路線で徹底して次のアルバムを作ってほしいかな。〈一生涯会えないわけじゃない♪〉っていうフレーズが清々しくてイイね」
平和「そう考えると、この時期にアルバムを残していくさくら学院って、本当に名前からして抜群なんですよね」
ピ〜ス!「そぉーなんですよ、川崎さん……ということで→」
▼関連盤を紹介。
左から、アップアップガールズ(仮)のニュー・シングル『SAKURA DRIVE/Dateline』(T-Palette)、3月27日にリリースされる、しず風&絆〜KIZUNA〜のニュー・シングル“つくしんぼう”“つくしん暴”(共にT-Palette)、スマイレージのニュー・シングル“旅立ちの春が来た”(hachama)、PASSPO☆の最新シングル“サクラ小町”、PASSPO☆のぱすぽ☆時代のベスト盤『ぱすぽ☆ベスト1』(共にユニバーサル)、恵比寿マスカッツのラスト・シングル“ABAYO”(ポニーキャニオン)