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アイスランド・シーンの中心にはいつだってムームあり

連載
360°
公開
2013/09/11   17:59
更新
2013/09/11   17:59
ソース
bounce 358号(2013年8月25日発行)
テキスト
文/山西絵美


〈新作が4年も空くなんて、ちょっと休みすぎじゃない?〉と感じている皆さん、いやいや。ベンニ・ヘム・ヘムやスロウブロウをはじめ、複数のバンドを掛け持ちするオルヴァルは、この間もFMベルファストの一員としてアッパーなエレポップ盤『Don't Want To Sleep』を発表したり(グンネルも参加!)、若手注目株のギター・ポップ・バンドであるレトロ・ステフソンの作品に関与したりと大忙し。ヴァイオリンとコーラスを担当するオルロフだってコンスタントにソロ作をリリースし、なかでもビョークが参加した2010年の『Innundir Skinni』で高い評価を得ることに。そのほか、互いのブレイク前からツルんできたシガー・ロスや、キッチン・モーターズの創設メンバーであるキラ・キラ、パスカル・ピニョンにシン・ファンなどなど、タワレコで手に入る同地産の作品にはほぼすべてにムームが関わってきた……と言っても過言ではないのです。

もちろん、国外アーティストともマイペースに交流し、本文で触れられているカイリーとの絡みを筆頭に、相対性理論と渋谷慶一郎のコラボ盤『アワーミュージック』やデヴィッド・シルヴィアン、ヘイO・ハンセン作品でも腕を振るっていて、アイスランド音楽の親善大使的な役割だって忘れていません。シガー・ロス、ムームに続き、9月末にはエミリアナ・トリーニの新作も控えるなど、同地のシーンが活気付いている2013年。この機会にムームたちの外仕事もチェックしてみてはいかがでしょうか?



▼関連盤を紹介。
左から、FMベルファストの2011年作『Don't Want To Sleep』(Morr)、オルロフ・アルナルズの2010年作『Innundir Skinni』(One Little Indian)、シガー・ロスの2013年作『Kveikur』(Krunk/XL)、相対性理論+渋谷慶一郎の2010年作『アワーミュージック』(Commmons)、デヴィッド・シルヴィアンの2011年作『Died In The Wool』(Samadhi)

 

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