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JAZZ (WHO'S) THE NEXT

カテゴリ
o-cha-no-ma LONG REVIEW
公開
2013/09/18   18:00
ソース
intoxicate vol.105(2013年8月20日発行号)
テキスト
text:難波店 稲田利之


2013年のジャズ。次は誰だ!?

この春からタワーレコード全国14店舗で常設展開を開始した『JAZZ THE NEXT』企画は、ジャズ・シーンで急速に加速する世代交代をフォローし、明日のシーンを担う注目株のアーティストのリリースをマンスリーで紹介してきました。ニューヨークを中心に頭角を現す20代・30代の若手音楽家達は年々多国籍化し、才能ある音楽家達の集う場所、つまりコミュニティとして、「ジャズ」は新たな活力を得て生まれ変わろうとしているようにさえ感じます。ラテンやアフリカ、またはイスラエル系の音楽家達は、独特の旋律やリズムをジャズに持ち込みました。一方で、アメリカの若手達は、いままでとは異なった角度からジャズの歴史を再検証し、モダンジャズ以前のジャズもフリージャズもフュージョンもヒップホップも時系列からは切り離され、シャッフルされつつあります。

彼らの多くは、1980年代以降急速に整備されたアメリカのジャズ系教育機関・音楽大学の出身者であり、「ジャズ」という名のパスポートを手にした非アメリカ人音楽家達も実に多いです。彼らの多くは雑誌やメディアに露出する機会はやはり少ないものの、共演仲間のコネクションをたどっていくと、その昔のブルーノートやプレステッジの時代とまさに同じく、次々と素晴らしいプレイヤー達を発見できたりするのです。

今年の上半期の『JAZZ THE NEXT』では、イスラエル人ピアニスト、オメル・クレインのトリオ作『To The Universe』が大ヒットしました。美しいメロディーとジューイッシュならではのエキゾティックな旋律が耳に残る一枚です。ジェラルド・クレイトン(p)やケンドリック・スコット(ds)などたびたび来日もしている成長株の作品も好調でした。また新世代アーティストに注力している老舗ECMからのジョヴァンニ・グイディやクレイグ・テイボーンなどもロングセラーを続けていま す。2013年下半期に向けても8月中旬より注目作品のリリースが続々店着予定です。是非店頭でチェックしてみてください。



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