DAVID BOWIE 『Space Oddity』 Philips(1969)
ケンドラは本作からの全英No.1曲“Space Oddity”を取り上げ、原曲の孤独感を強調して儚げに披露。ソウルの独自解釈が巧かったボウイもカヴァー佳盤『Pin Ups』を残している。
『We're The Soul Girls! The Complete Volt Recordings』 Ace
スタックスの無名グループ、チャーメルズの“As Long As I've Got You”をカヴァー。原曲よりウータン・クラン“C.R.E.A.M.”のネタとして有名なだけにケンドラもあのループを象徴的に響かせてラダラビルヨ〜。
THE ROLLING STONES 『Some Girls』 Rolling Stones(1978)
ストーンズきってのディスコ・クラシック“Miss You”をカヴァー。サザン・マナーのコーラスを加えてルーズなソウルのノリに転換しているのがかっこいい!
DIONNE WARWICK 『Make Way For Dionne Warwick』 Scepter(1994)
バカラックの宝石のひとつ“Walk On By”をカヴァー。アイザック・ヘイズ版に近い感じかと思わせて、歌いはじめるとやはりディオンヌ寄りの可憐さが光る。
PINK FLOYD 『Wish You Were Here』 Columbia(1975)
ケンドラはここから代表曲“Shine On You Crazy Diamond”をチョイス。シド・バレットを歌ったとされるオリジナルをミザリーな泣きのブルーズン・ソウルに昇華する。
THE PROCLAIMERS 『Sunshine On Leith』 Chrysalis(1988)
リアルタイムで知らなくても後から耳にすることの多い最大のヒット“I'm Gonna Be(500 Miles)”を選曲。男声と絡みつつ、ケンドラはコーラスを重視して解釈。
RADIOHEAD 『OK Computer』 Parlophone(1997)
ケンドラをして「常に私をインスパイアしてくれる」と言わしめるレディオヘッド。ここで彼女は“Karma Police”からメロディーの哀感を嗅ぎ取り、マイルドなソウルに仕立てている。
METALLICA 『Ride The Lightning』 Megaforce(1984)
やはりメタリカは外せないという人は多いのだろう。この2作目の表題曲を取り上げたケンドラはやや不穏にも響くソウルの作法でディープ気味に歌ってみせる。
LOU REED 『Transformer』 RCA(1972)
デヴィッド・ボウイと親しくしていた時期のルーが、過去最大にキャッチーな方向にで仕上げた、路上の観察者的な一枚。ATCQの元ネタ“Walk On The Wild Side”の詩情はケンドラにも。
SOUNDGARDEN 『Superunknown』 A&M(1994)
オルタナ世代の重要バンドによる大曲“Black Hole Sun”を、コーラスの掛け合いを強調してカヴァー。クリス・コーネルがソロでやったとしたらこういう感じだったのでは。
THE BEACH BOYS 『Pet Sounds』 Capitol(1966)
再解釈の宝庫と言ってもいい名盤から“Don't Talk(Put Your Head On My Shoulder)”をカヴァー。意匠にモダンな幻惑感を注入しつつ、メロディーを崩さない審美眼は流石。
JENNIFER LOPEZ 『J.Lo』 Epic(2001)
日本盤のボーナストラックとして取り上げられたのが、このなかでオリジナルがもっとも新しい“I'm Real”。一瞬何のカヴァーかわからないほど、オールドタイミーなジャズのようでもあり。