1. 10%の雨予報
一風堂“すみれ September Love”を想起させるロマンティックなニューウェイヴ・ファンク曲は、プレイヤーにも今剛や林立夫が名を連ねた隙のない布陣。アニメ「みゆき」のオープニングを飾るこのシティー・ポップをいま聴くなら、入手しやすいベスト盤『ゴールデン☆ベスト H2O』(ユニバーサル)がおススメ。*土田
2. 恋のB級アクション
後にロックンローラー化する伊藤さやかがアイドル時代に発表した「さすがの猿飛」のエンディング・テーマ。曲を手掛けたのはシティー・ポップ文脈での再評価が著しい小林泉美で、トロピカル風味の色っぽいテクノ・ポップに仕上がっている。ベスト盤『伊藤さやか コレクション』(ビクター)でチェックを! *北野
3. 天使の絵の具
映画「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」のエンディング曲で、リン・ミンメイ役の声優を担当した飯島真理が歌唱。もともとは本人のアルバム『blanche』に収録された彼女の美メロ師ぶりが光る自作曲で、EPOに通じる軽快なアレンジの映画ヴァージョンは編集盤『palette』(ビクター)などで聴ける。*北野
4. ルージュの伝言
ハーモニーも美麗なユーミン流のサーフ・ポップは、映画「魔女の宅急便」の主題歌……という以前に、多くのカヴァーが存在する有名曲。MEG、ヴェンチャーズらのものも記憶に新しいが、ここでは2011年作『GOLDEN TIME』(Grand Gallery)でほのぼのとスウィングさせた、奇妙礼太郎トラベルスイング楽団版をピック。*土田
5. ときめきトゥナイト
サヴァンナ・バンド“Sunshower”あたりに通じる多幸感に満ちたブラジリアン・フレイヴァーのサウンドは、そのままDJプレイ可能。そんな加茂晴美のアニソン・クラシックは、2010年の魔女ッ娘アニメの主題歌カヴァー集『キラキラ 魔女ッ娘 Cluv』(Pヴァイン)ではハウシーにリサイクルされたりも。*北野
6. フェアリー・ナイト
元はブラジル人歌手のソニア・ローザが歌う「ルパン三世 PART III」のエンディング曲で、音楽はもちろん大野雄二。少し舌っ足らずでアンニュイな歌声を優しく包み込むメロウなサウンドは、名曲揃いのルパン・シリーズでも屈指の出来栄え。テーマ曲集『ルパン三世 LUPIN THE BEST』(コロムビア)にてどうぞ。*北野
7. UNLUCKY GIRL!!
女性声優3人から成るユニット、Sweetyが2012年に発表した初シングル“UNLUCKY GIRL!!”(ユニバーサル)。本人たちも出演したアニメ「戦国コレクション」のエンディング・ナンバーで、女流ボカロPとして有名なOSTER projectが弾けるようなポップンロールでバックアップした、隠れた逸品だ。*北野
8. motto☆派手にね!
スフィアの戸松遥によるセカンド・シングルで、2010年の初アルバム『Rainbow Road』(MusicRay'n)にも収録。声優としての出世作「かんなぎ」の主題歌に起用され、80年代アイドル風のキャッチーな曲調とそれを踏まえた振り付きのオープニング・アニメが話題となった。中山美穂“「派手!!!」”を意識したとか。*北野
9. 恋の呪文はスキトキメキトキス
こちらも“恋のB級アクション”と同じく作/編曲が小林泉美、歌が伊藤さやかというコンビのもので、「さすがの猿飛」のオープニング・テーマ。オリジナルは伊藤の素直な歌唱がキュートな歌謡ファンクだが、桃井はるこがmomo-i名義で発表した『ファミソン8BIT』(Five)では見事にチップ・チューン化! *土田
10. 残酷な天使のテーゼ
アニソン界では大ネタ中の大ネタ、高橋洋子が情熱的に歌うファンカラティーナ風のこの曲は、「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニング・テーマ。やはりカヴァーは多数あるが、H ZETT M、まらしぃ、赤い流星の『3D-PIANO ANIME Theater!』(気球舎/apart.)ではピアノ三重奏ヴァージョンという変わり種も。*土田
11. 星間飛行
ランカ・リー役を務めた中島愛のデビュー曲であるTVアニメ「マクロスF」の挿入歌は、80年代の松田聖子あたりが歌ってそうな、松本隆&菅野よう子による王道のアイドル・ポップ。アニメ音楽のジャズ・カヴァー集の発表を重ねているラスマス・フェイバーも『Platina Jazz~Anime Standards』(ビクター)でさっそくお題に。*土田