〈おうち時間〉日本アカデミー賞で『最優秀作品賞』に輝いた作品を観よう
日本最高峰の映画の祭典となる「日本アカデミー賞」で最優秀作品賞を受賞した、現在入手可能なタイトルをピックアップ。
今回はここ10年の受賞作品をピックアップ。(随時受賞作品は追加中)おうち時間に、一家に1枚あってもよい名作をどうぞ。
※限定盤をお取り寄せになった場合など、メーカーの在庫状況によっては入荷できない場合がございます。あらかじめご了承ください。
第43回(2019年)最優秀作品賞受賞
『新聞記者』
藤井道人(監督・脚本)、シム・ウンギョン(主演)、松坂桃李(主演)
東都新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、ある思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく調査をはじめる。一方、内閣情報調査室官僚・杉原(松坂桃李)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう。真実に迫ろうともがく若き新聞記者。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚二人の人生が交差するとき、衝撃の事実が明らかになる
第42回(2018年)最優秀作品賞受賞
『万引き家族』
是枝裕和(監督)、リリー・フランキー(主演)
高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活品は、万引きで賄っていた。社会という海の底を這うような家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲よく暮らしていた。冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく──。
第41回(2017年)最優秀作品賞受賞
『三度目の殺人』
是枝裕和(監督)、福山雅治(主演)
それは、ありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所広司)が解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。犯行も自供し、死刑はほぼ確実だった。その弁護を担当することになった、重盛(福山雅治)。裁判をビジネスと割り切る彼は、どうにか無期懲役に持ちこむために調査を始める。何かが、おかしい。調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三隅の供述は会うたびに変わる。動機さえも。なぜ殺したのか?本当に彼が殺したのか?得体のしれない三隅に呑みこまれているのか?弁護に真実は必要ない。そう信じていた弁護士が、初めて心の底から真実を知りたいと願う。やがて、三隅と被害者の娘・咲江(広瀬すず)の接点が明らかになり、新たな事実が浮かび上がる…。
第40回(2016年)最優秀作品賞受賞
『シン・ゴジラ』
庵野秀明(総監督)、樋口真嗣(監督)、長谷川博己(主演)
東京湾・羽田沖―。突如、東京湾アクアトンネルが巨大な轟音とともに大量の浸水に巻き込まれ、崩落する原因不明の事故が発生した。首相官邸では総理大臣以下、閣僚が招集されて緊急会議が開かれ、「原因は地震や海底火山」という意見が大勢を占める中、内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)だけが、海中に棲む巨大生物による可能性を指摘。内閣総理大臣補佐官の赤坂(竹野内豊)をはじめ、周囲は矢口の意見を一笑に付すものの、その直後、海上に水しぶきとともに長く巨大な尻尾が姿を現すと、その可能性はたちまち現実のものとなった。慌てふためく政府関係者が情報収集に追われる中、謎の巨大不明生物は海から東京都内に上陸。普段通り生活を送っていた人々の前にそれは突如現れ、次々と街を破壊し、止まることなく進んでいく。政府は緊急対策本部を設置し、自衛隊に防衛出動命令を発動。さらに米国国務省からは、女性エージェントのカヨコ・アン・パタースン(石原さとみ)が派遣される。"ゴジラ"と名付けられたその巨大不明生物に対し、人間はいかに立ち向かうのか!?
第39回(2015年)最優秀作品賞受賞
『海街diary』
是枝裕和(監督・脚本)、綾瀬はるか(主演)
まずは冒頭から予想外の長澤まさみのサービスカットに男性陣大歓喜!…さて、是枝裕和監督最新作は鎌倉を舞台にした今度も家族の物語。家族の何気ない日常を切り取らせたら是枝監督の右に出るものはいない。最初はこんな美人四姉妹いるわけないと思いつつ、観ているうちに昔から四姉妹のことを知っていたかのように思える。今作で是枝監督がこだわった一つの要素は食だろう。フードスタイリストは『南極料理人』『深夜食堂』等を手掛けた飯島奈美。温かい家庭には美味しい食事がある。小津作品へのリスペクト。移り行く鎌倉の季節に旬の食、美しい四姉妹。ゆっくりと優しい時間を過ごせる映画。
intoxicate (C)阿部圭介
第38回(2014年)最優秀作品賞受賞
『永遠の0』
山崎貴(監督・脚本)、岡田准一(主演)
司法試験に落ちて進路に迷う佐伯健太郎は、祖母・松乃の葬儀の日に驚くべき事実を知らされる。実は自分と祖父・賢一郎には血のつながりが無く、“血縁上の祖父”が別にいるというのだ。本当の祖父の名は、宮部久蔵。60年前の太平洋戦争で零戦パイロットとして戦い、終戦直前に特攻出撃により帰らぬ人となっていた。宮部の事を調べるために、かつての戦友のもとを訪ね歩く健太郎。しかし、そこで耳にした宮部の人物評は「海軍一の臆病者」などの酷い内容だった。宮部は天才的な操縦技術を持ちながら、敵を撃破することよりも「生きて還る」ことに執着し、乱戦になると真っ先に離脱したという。「家族のもとへ、必ず還ってくる」・・・それは宮部が妻・松乃に誓った、たったひとつの約束だった。そんな男がなぜ特攻を選んだのか。やがて宮部の最期を知る人物に辿りついた健太郎は、衝撃の真実を知ることに・・・。宮部が命がけで遺したメッセージとは何か。そして現代に生きる健太郎は、その思いを受け取ることができるのか。
第37回(2013年)最優秀作品賞受賞
『舟を編む』
石井裕也(監督)、松田龍平(主演)、宮崎あおい(主演)
出版社・玄武書房に勤める馬締光也(まじめみつや)は、営業部で変わり者として持て余されていたが、言葉に対する天才的なセンスを見出され、辞書編集部に異動になる。新しい辞書「大渡海(だいとかい)」――見出し語は24万語。完成まで15年。編集方針は「今を生きる辞書」。個性派ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は辞書編纂(へんさん)の世界に没頭する。そんなある日、出会った運命の女性。しかし言葉のプロでありながら、馬締は彼女に気持ちを伝えるにふさわしい言葉がみつからない。問題が山積みの辞書編集部。果たして「大渡海」は完成するのか? 馬締の思いは伝わるのだろうか?
第36回(2012年)最優秀作品賞受賞
『桐島、部活やめるってよ』
吉田大八(監督・脚本)、神木隆之介(主演)
2012年の映画界を振り返る上で避けては通れない本作。また、本作を語る上で主軸となるのが〈校内ヒエラルキー〉と言う言葉であろう。誰もが味わった、他の生徒と比べて自分はどうかと言う事に奔放された青春の裏側。ガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』でも使われた同時間軸を別々のキャストの視点から繰り返し観せる手法を本作でも取り入れる事で、その残酷さに、より一層、拍車をかけている。ある種、トラウマ映画。
intoxicate (C)大石昌稔
第35回(2011年)最優秀作品賞受賞
『八日目の蝉』
成島出(監督)、井上真央(主演)、永作博美(主演)
今日まで母親だと思っていた人が、自分を誘拐した犯人だった。1985年に起こったある誘拐事件―。不実な男を愛し、子を宿すが、母となることが叶わない絶望の中で、男と妻の間に生まれた赤ん坊を連れ去る女、野々宮希和子と、その誘拐犯に愛情一杯に4年間育てられた女、秋山恵理菜。実の両親の元へ戻っても、「ふつう」の生活は望めず、心を閉ざしたまま21歳になった恵理菜は、ある日、自分が妊娠していることに気づく。相手は、希和子と同じ、家庭を持つ男だった。過去と向き合うために、かつて母と慕った希和子と暮らした小豆島へと向かった恵理菜がそこで見つけたある真実。そして、恵理菜の下した決断とは…?
第34回(2010年)最優秀作品賞受賞
『告白』
中島哲也(監督・脚本)、松たか子(主演)
ある中学校、雑然とした教室。終業式後のホームルーム。1年B組、37人の13歳。教壇に立つ担任・森口悠子が語り出す。「私の娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」一瞬、静寂に包まれる教室。物語は【告白】から始まる。
タグ : おうち時間
掲載: 2020年05月18日 18:30