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2023年タワーレコード クラシカル年間TOP40

年間TOP40

2023年タワーレコード、クラシカルで売れた輸入盤のTOP40と、タワーレコード企画盤TOP20、話題となった国内・話題盤TOP20、輸入BOXセットTOP20を一挙大公開します!
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【クラシック輸入盤TOP40】

TOP3をヒラリー・ハーン、クラウス・マケラ、ユジャ・ワンが占めたことに象徴されるように、巨匠や歴史的音源よりも今を時めくアーティストに人気が集まったTOP40となりました。その背景にはコロナ禍が明け、演奏会が復活し、その間研鑽を積んだアーティストたちが百花繚乱の活躍を示していることが挙げられるでしょう。4位以下もロト、ティーレマン、シフといった現役巨匠を挟んで、ドゥエニャス、コパチンスカヤ、エーベルレ、ブレハッチと新進気鋭や鬼才の器楽奏者が並んだのが、その印象を深くしています。

1位 イザイ:6つの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 作品27
ヒラリー・ハーン(Vn)

伝説的なヴァイオリニスト、ウジェーヌ・イザイが作曲した傑作を、イザイの孫弟子にあたり、現代を代表するヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーンが全曲録音!この作品は、シゲティやティボー、クライスラーといったそれぞれが出身地の違う若い世代の演奏者に捧げられた作品。ヒラリーの繊細かつ大胆な演奏、デビュー当時から発揮させてきた類稀なる感性でもって聴かせます。


2位 ストラヴィンスキー:バレエ≪春の祭典≫≪火の鳥≫
クラウス・マケラ(指揮) パリ管弦楽団

今、最も注目度の高い指揮者の一人、クラウス・マケラ。2022年10月、パリ管弦楽団と共に来日ツアー行い大盛況!来日プログラムのメイン曲を収録したパリ管との録音第1弾!20代半ばで名門パリ管の音楽監督に就任し、「数十年に一度の天才指揮者の登場」と評される逸材。その生み出された音楽はバランス感覚の良さと抜群の統率力が光る才能あふれる名演を聴かせます。


3位 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲全集、他
ユジャ・ワン(P)、ドゥダメル(指揮) ロサンゼルス・フィル

非凡な音楽性と桁違いの超絶技巧で世界を席巻するピアニスト、ユジャ・ワンが、ドゥダメル率いるロサンゼルス・フィルとの共演で演奏したラフマニノフのピアノ協奏曲全4作品と「パガニーニの主題による狂詩曲」をライヴ録音。躍動感があり、圧巻のテクニックを披露するユジャ・ワンのラフマニノフは、ドゥダメルの巧なサポートもあり、期待値以上のワクワク感に満ちた名演奏!


4位 ラヴェル:ボレロ
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) レ・シエクル管弦楽団

ロト&レ・シエクルによる過去4作が素晴らしかったラヴェル・アルバム。遂に「ボレロ」が登場!リズムを打ち続けるのがスネアドラムではなくタンブール(プロヴァンス太鼓)であることと、ピリオド楽器の音色とノンヴィブラート奏法にドキリとさせられます。変わっていく楽器の音色が知っているものと違うのが新鮮で、録音の良さがそれぞれのニュアンスを絶妙に伝えます。


5位 ブルックナー:交響曲全集
ティーレマン(指揮) ウィーン・フィル

ドイツ音楽の世界的巨匠ティーレマンとウィーン・フィルによる「ブルックナー:交響曲全集」が完成。ウィーン・フィルが一人の指揮者で完成させた初のブルックナー全集。11曲のうち5曲がこのBOXで初発売。ウィーンのムジークフェラインとザルツブルク音楽祭で、ヘ短調と第0番を含む全11曲を収録。ヘ短調と第0番はウィーン・フィル初演奏、第1番は晩年のウィーン稿を採用。


6位 J.S.バッハ:クラヴィコード
アンドラーシュ・シフ(クラヴィコード)

誠実にキャリアを重ね、円熟の時を謳歌する現代最高の巨匠アンドラーシュ・シフ。「インヴェンションとシンフォニア」をはじめとするJ.S.バッハの作品を、全編クラヴィコードで演奏。「クラヴィコードのおかげで、私はバッハを以前とは違ったふうに、より精緻に、より明解に聴き、演奏するようになった」とシフ自身も語るように、作品への深い洞察に基づいた圧巻の表現を展開しています。


7位 Beethoven and Beyond
マリア・ドゥエニャス(Vn)、ホーネック(指揮) ウィーン交響楽団

2021年メニューイン国際コンクール第1位 に輝いたスペイン出身の新星ヴァイオリニスト、マリア・ドゥエニャス。ドゥエニャスが書き下ろしたカデンツァをフィーチャーしたベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲を中心に、クライスラー、サン=サーンス、ヴィエニアフスキ、イザイなどのショーピースと、それぞれの作曲家によるベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 第1楽章のカデンツァも収録。


8位 ヤナーチェク、ブラームス、バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ集
パトリシア・コパチンスカヤ(Vn)、ファジル・サイ(P)

今や鬼才の名を欲しいままにしているヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤと、鬼才のコンポーザー・ピアニスト、ファジル・サイが約15年ぶりに録音。バルトーク、ブラームス、ヤナーチェクによる全く異なった性格を持つソナタ3曲。2つの個性が時に寄り添い、時にせめぎ合いながら紡ぐ音楽は、他では味わえない陶酔感と火花が飛ぶような激しさを併せ持つ唯一無二のもの。


9位 ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
エーベルレ(Vn)、ラトル(指揮) ロンドン交響楽団

ヴェロニカ・エーベルレの協奏曲デビュー盤。気品ある輝きに満ちた魅惑の音色、フレーズの端々に感じられるやさしさと愛らしさ、そして言うまでもなく完璧な技巧のエーベルレによる、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲。カデンツァはヴィトマンによるもので、ベートーヴェンの素材が巧みに調理されたモティーフを重ねながら、種々の奏法が盛り込まれた超絶技巧のカデンツァです。


10位 ショパン
ラファウ・ブレハッチ(P)

ショパンの演奏で高い評価を得ているラファウ・ブレハッチ。ブレハッチのショパンに対する情熱は、2005年のショパン国際ピアノ・コンクールで優勝を果たしたときに始まり、その後も長年にわたってショパンの研究を続けてきました。今作は、ブレハッチにとって最も大切なショパン作品を4曲、ショパンのソナタ第2番と第3番、夜想曲作品48の第2番と舟歌作品60を収録。


11位 モーツァルト:弦楽五重奏曲第3番&第4番
エベーヌ四重奏団/アントワン・タメスティ(Va)

エベーヌ四重奏団の瑞々しく新鮮に、何よりも生き生きと蘇った見事なバランスによる透明な響き、しなやかな歌のあふれた緊密なアンサンブル。比類のないテクニックと美しく、豊で深みのある、磨きぬかれた質の高い音色で知られるヴィオラ奏者のアントワン・タメスティが加わり、心に響く暖かさ、各楽器との対話により、何とも新鮮で魅惑的な演奏を披露しています。


12位 プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」(全曲)
パッパーノ(指揮) ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団、カウフマン(T)、他

2024年のプッチーニ没100年にあわせて、イタリア作品の演奏に特段の高評価を得ているパッパーノが、プッチーニの歌劇「トゥーランドット」を、カウフマン、ラドヴァノフスキ、ヤオらの豪華キャストでセッション録音。アルファーノ補作初稿を使用し、トスカニーニによる削除部分も復元しての世界初・完全全曲録音。カウフマンの歌う「誰も寝てはならぬ」の圧巻の熱唱にも注目です!


13位 モーツァルト:レクイエム
サヴァール(指揮) ル・コンセール・デ・ナシオン、ラ・カペラ・レイアル・デ・カタルーニャ

幼少のサヴァールが教会で聴いて音楽家になりたいと思うきっかけになったというモーツァルトの「レクイエム」。今作では、死者のためのミサ、という本来のレクイエムの宗教的意義と効果を見事に提示してくれます。残響が非常に豊か、かつ過剰ではない絶妙な会場での録音。≪怒りの日≫での激しさもありつつ、とてもやわらかな響きは、かつてない聴体験です。


14位 C.P.E. バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ集
キース・ジャレット(P)

キース・ジャレットが1994年5月に自宅スタジオで録音し未発表であったこの録音が、30年の時を経て陽の目を見ることに!若き日のC.P.E.バッハ作品の特質である、音楽の穏やかな遊び心、微妙で突然の店舗の変化、並外れた波打つような発明、これらすべてのソナタの表現的な意味合いを、現代最高峰の即興演奏かでもあるキースは瞬時ni同調し見事に表現しています。


15位 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番、エリーゼのために 他
アリス=紗良・オット(P)

激しい情熱と瞑想的な静謐を自由に操り、聴衆を虜にするピアニスト、アリス=紗良・オットが、ドイツ音楽の真髄である、ベートーヴェンの《協奏曲第1番》を中心に、《エリーゼのために》や《月光ソナタ》などの名作を収録。協奏曲は、注目の女性指揮者カリーナ・カネラキスと、首席指揮者を務めるオランダ放送フィルと共演。ベートーヴェンへの想いがずしりと響くアルバムです。


16位 ファウスト&ロトのストラヴィンスキー
イザベル・ファウスト(Vn)、フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) レ・シエクル管弦楽団

ロトとシエクルの名を世に広めるきっかけとなったストラヴィンスキー。今作のメインはヴァイオリン協奏曲ですが、収録曲すべてのヴァイオリン・パートをファウストが担当するという超豪華さ。ガット弦による弦楽四重奏作品にも注目です。ファウストの厳しいまでの表現とシエクルのカラフルな音色、ロトならではの切れ味良いリズムがあいまり、生命感あふれる世界を繰り広げます。


17位 ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団

2022年7月の日本公演で壮絶な演奏を披露し、聴衆の度肝を抜いた交響曲第4番。今作は、ケルンでのライヴ録音。1874年第1稿を用い、これまで雑然とした印象を与えるものが多かったですが、この演奏ではそうした欠点が全く気にならず、むしろ粗削りな原石的魅力を放ちます。ロトならではのリズム感の良さと豪快にオーケストラを鳴らしきる芸風がDXD録音で迫ります。


18位 ホルスト: 組曲「惑星」
ハーディング(指揮) バイエルン放送交響楽団

英国出身のハーディングですが、意外にもこれまで『惑星』の全曲録音は無く、ウィーン・フィルとのシェーンブルン宮殿コンサートのライヴで「木星」があるのみでした。そこに登場したバイエルン放送響とのライヴ録音。遅めのテンポの中でフレーズをたっぷりと歌わせて細やかな表情付けを行い、バス・オーボエを際立たせるなど特殊なオーケストレーションを生かす意図も感じられます。


19位 クララ&ロベルト・シューマン:ピアノ協奏曲
ベアトリーチェ・ラナ(P)、ネゼ=セガン(指揮) ヨーロッパ室内管弦楽団

イタリア生まれの注目のピアニスト、ベアトリーチェ・ラナが、ヤニック・ネゼ=セガン指揮&ヨーロッパ室内管弦楽団との共演で、クララ・シューマンとロベルト・シューマンのピアノ協奏曲を録音。天才少女の名を欲しいままにしていたクララ13歳の時に作曲したピアノ協奏曲は、作品激しい感情の流出と、装飾的なフレーズを持つ美しい旋律に満たされた聴きごたえのある作品です。


20位 J.S.バッハ: ゴルトベルク変奏曲
ヴィキングル・オラフソン(P)

その個性的な解釈と抜群のセンスで、現代最も批評家に絶賛されるピアニストの一人、ヴィキングル・オラフソンによる「ゴルトベルク変奏曲」。「バッハの鍵盤音楽の中で最もヴィルトゥオーソ的なもので、驚くほど見事な対位 法の使い方、崇高な詩的表現、複雑な思索、深い哀感が無数に含まれている」と語るこのバッハの傑作に、独自の音楽的ヴィジョンで新たな命を吹き込んでいます。


21位 ベートーヴェン:交響曲全集
フルトヴェングラー(指揮) ウィーン・フィル、他

1940年代後半から1950年代初頭にかけての、ウィーン楽友協会でのセッション録音と、名盤バイロイトの第九、そしてロンドン、ストックホルム、コペンハーゲンで行われたライヴ録音も収録。旧EMI所蔵のオリジナル・マスターテープから、またはオリジナルの78回転SPおよびLPマトリックスなども使用され、入手可能な最良のソースからのリマスター音源を使用しSACD化。


22位 ブルックナー:交響曲全集
ブロムシュテット(指揮) ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

Querstand レーベルより発売されてた2005年~2012年録音のブロムシュテット&ゲヴァントハウス管によるブルックナーの交響曲全集がACCENTUS MUSICより新装丁となり再発売。2005年の任期満了までその厳しいトレーニングで機能性と音色にさらに磨きをかけ、引き締まった力強いサウンドに鍛えなおし、ブロムシュテットの底知れない溌剌としたエネルギーを感じる演奏です。


23位 ヘンデル・プロジェクト
チョ・ソンジン(P)

ショパン国際コンクールで優勝し、世界で活躍するピアニスト、チョ・ソンジンが、2022年8月の来日ツアーで披露したヘンデルの組曲を録音。また、ヘンデルの組曲を愛したヨハネス・ブラームスの「ヘンデル変奏曲」作品24をカップリング。「より明瞭さを追求するために」サスティンペダルを極力使わず、バロック音楽の表現を重視しながらも、モダンピアノの可能性を引き出しています。


24位 ルツェルン音楽祭2022~ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
藤田真央(P)、シャイー(指揮) ルツェルン祝祭管弦楽団

今、最も注目を浴びているピアニストの一人、藤田真央。2022年ルツェルン音楽祭でのデビュー公演が遂に映像化!藤田真央とシャイーは2022年3月に初共演、その後すぐにシャイーのオファーにより2022年8月ルツェルン音楽祭でのコンサートが実現。演目は、屈指の人気曲「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番」!藤田真央の自在な表現力そして煌めく音色で奏でられています。


25位 シューベルト: ピアノ三重奏曲集 他
C.テツラフ(Vn)、T.テツラフ(Vc)、ラルス・フォークト(P)

ドイツの中堅世代を代表するソリスト3人によるシューベルトの後期作品を集めたアルバムは、フォークトの早すぎる死により、このトリオの最後の録音となってしまいました。端正で軽やかに、必要とあらば地響きを感じさせるほどの力強さでピアノを奏で、テツラフ兄妹と一体となり触発し合って間然するところの無い音楽を奏でています。3人の最高水準の技術・解釈で聴かせます。


26位 ミュージック・ホールとオペラからの舞曲集
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) レ・シエクル管弦楽団

ロト率いるレ・シエクルによる、フランスのベル・エポック期周辺の舞曲を集めたアルバムです。『コッペリア』などのバレエ作品、《ファウスト》などオペラからのバレエ音楽、「フォリー・ベルジェール」に代表されるミュージック・ホールの音楽といった作品を収録。華やかながらほとんど知られていない作品を発見する喜びもあり、聴きどころ満載のアルバムとなっています。


27位 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第28番&第29番
マウリツィオ・ポリーニ(P)

2022年に80歳の誕生日を迎え、深みと円熟を増した世界的ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニ。今回ピアノ・ソナタ第28番と第29番を約45年ぶりに再録音。ベートーヴェンの後期ソナタは、このジャンルに共通する形式的な慣習を無視したものであり、社会や音楽の制約を気にせず、自分の主観を自由に発揮した作品。円熟味の増したポリーニが高みの境地に達した凄演を聴かせます。


28位 "R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語り」 ドビュッシー:バレエ音楽「遊戯」"
フランソワ=グザヴィエ・ロト(指揮) ロンドン交響楽団

活躍目覚ましいロトが高性能モダン・オケのロンドン響と録音したリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語り」とドビュッシーの「遊戯」。どちらも20世紀的精緻な管弦楽法を駆使し、オーケストラの性能を存分に発揮させる曲だけにロンドン響の名人芸が光ります。ロトの解釈は深みを増し、光と色のモチーフが流れるように展開するのを味わえます。


29位 1955年バイロイト音楽祭クナッパーツブッシュの「パルジファル」
クナッパーツブッシュ(指揮) バイロイト祝祭管弦楽団、他

1955年8月16日に行ったバイロイト音楽祭の「パルジファル」全曲盤ライヴ。55年の回だけは何故か世に出ず、録音そのものがないと思われていましたが、遂にバイエルン放送所蔵の音源が全曲盤として日の目を見ました。フィッシャー=ディースカウのアンフォルタスなどの歌唱も存分に味わえます。クナの解釈も壮大な世界から攻撃的な世界への移行期で、非常に貴重な記録です。


30位 J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集第1巻
アンドレアス・シュタイアー(Cemb)

2020年に第2巻を先に録音し、世界中で絶賛されたシュタイアーが演奏するバッハの平均律第1巻。素朴な第1番のプレリュード、怒涛の迫力第2番のプレリュードと、曲集が進むにつれ様々な新しい世界を展開。バッハが構築した偉大な建造物の中を実にたのしく案内してくれるようで、新しい発見に満ちています。シュタイアーがさらなる境地に至っていることを感じる演奏です。


31位 J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲
ファジル・サイ(P)

作曲家兼ピアニストのファジル・サイが、まったく新しい視点で見たバッハ「ゴルトベルク変奏曲」を録音。「アリアの低音パートに基づいた変奏曲」という点で、この重要な低音パートに目を向けています。バスや内声の大胆な強調、バロック的アゴーギク、ときにはリズムのほんの少しのずらしを加え、メリハリをつけ、右手と左手で強弱の対比を生み出していきます。


32位 シューマン、ベートーヴェン、フランク:ヴァイオリン・ソナタ集
ルノー・カピュソン(Vn)、マルタ・アルゲリッチ(P)

フランスを代表する俊英ヴァイオリニスト、ルノー・カプソンのDGデビュー・アルバム。2022年4月にフランス、エクサン・プロヴァンスのイースター音楽祭で行われたマルタ・アルゲリッチとのコンサート・ライヴ。このコンサートは、二人にとって友人であり仲間であったアメリカのピアニスト、ニコラ・アンゲリッシュに捧げられたもの。シューマン、ベートーヴェン、フランクのソナタを演奏。


33位 フォー・クララ:シューマン&ブラームス作品集
エレーヌ・グリモー(P)

フランスを代表するピアニスト、エレーヌ・グリモーによるシューマンとブラームスの作品集。シューマンの8曲からなるピアノ曲集『クライスレリアーナ』とブラームスの『3つの間奏曲』と『9つのリートと歌』を収録。シューマンの未亡人クララへの片思いの気持ちが込められた歌曲集『9つのリートと歌』では、天才バリトン歌手コンスタンティン・クリンメルがグリモーと共演。


34位 マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」
ムーティ(指揮) シカゴ交響楽団、ラチヴェリシュヴィリ(Ms)、他

シカゴ響のレーベルCSOよりムーティが認める最高の歌手をそろえた、21世紀の決定盤ともいえるカヴァレリア・ルスティカーナを録音。シカゴ交響楽団は、1931年以来全曲演奏はしておらず、今回ムーティが満を持して演奏。「世界最高のヴェルディ・メゾ・ソプラノ」と大絶賛するラチヴェリシュヴィリが歌うサントゥッツァはあまりにも雄弁でうますぎるサントゥッツァです。


35位 ジェシー・ノーマン未発表録音集
ジェシー・ノーマン(S)

2019年に亡くなったソプラノのジェシー・ノーマンが、1988年から1998年の10年間にフィリップスに残した6つの未発表録音を収録。リジナル・マスター・テープからリマスターされた音源です。トーマス・モーザーと若きイアン・ボストリッジとの共演によるワーグナーの《トリスタンとイゾルデ》は抜粋ながら貴重なスタジオ録音。R.シュトラウスの《4つの最後の歌》(2度目の録音)など収録。


36位 ニールセン:交響曲全集
ファビオ・ルイージ(指揮) デンマーク国立交響楽団

2022年9月よりNHK交響楽団首席指揮者に就任し、注目度が増しているイタリアの巨匠指揮者、ファビオ・ルイージ。2017年から首席指揮者を務める北欧の名門デンマーク国立交響楽団(DR放送交響楽団)と録音したニールセンの交響曲全集。引き締まった弦楽部と温かい金管楽器の演奏が特徴の軽快で機知に富んだアンサンブルを聴かせます。


37位 ジャクリーヌ・デュ・プレ - 演奏会ライヴ 1965-1969
ジャクリーヌ・デュ・プレ(Vc)

デュ・プレ唯一のザルツブルク音楽祭出演となった1968年8月4日のドヴォルザークのチェロ協奏曲は伝説的名演。デュ・プレもメータも燃えまくり、終演後は大喝采。もう一つのお宝はブリテンのチェロ・ソナタ。これまで1965年2月の部分的な録音があったものの、全曲はこれがおそらく初登場。録音の少ないバッハや、シューマンの協奏曲や幻想曲集も情感豊かな名演です。


38位 ブルックナー:交響曲第7番
ラトル(指揮) ロンドン交響楽団

コールス版に基づくブルックナー録音を2作(第6番と第4番)を録音してきたラトルが第7番のコールス校訂版を世界初録音!このコールス版は、ブルックナー自身が演奏で何度も耳にした「初版」を中心資料として、ブルックナーの手稿譜などに基づいて構成。弦楽器のしたたるような美しさ、管楽器セクションの雄大な響きとブレンド具合、すべてが最高の形で結実した演奏です。


39位 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)
ピエール・フルニエ(Vc)

チェロの貴公子、ピエール・フルニエのバッハ:無伴奏チェロ組曲といえば、1960年にアルヒーフに残した録音が同曲の名盤として有名ですが、この録音は、アルヒーフ盤の前年、1959年のライヴ録音盤。50代半ばの絶頂期のもので、フルニエの端正で品のある演奏にライヴならではの熱気を孕んだ超絶的名演!マスターからのCD化で、生々しさのある鮮烈に蘇ります。


40位 ラフマニノフ:交響曲第2番
ジョン・ウィルソン(指揮) シンフォニア・オブ・ロンドン

2022年度レコード・アカデミー賞&英グラモフォン賞受賞のジョン・ウィルソン&シンフォニア・オヴ・ロンドン。2023年に生誕150周年を迎えたラフマニノフの代表作で、甘美な旋律やドラマチックな展開で「ピアノ協奏曲第2番」などと並ぶラフマニノフの最高傑作の一つ、交響曲第2番を録音。カップリングには「鐘」の愛称で親しまれる「前奏曲」の、ストコフスキによる管弦楽編曲版を収録。

カテゴリ : Classical キャンペーン

掲載: 2022年12月01日 00:00

更新: 2023年12月04日 10:00