正規初出!カイルベルト~「フィデリオ」(抜粋)&DVD(PAL仕様)、ブックレット付き
まさに歴史的録音! 爆撃されたドレスデン国立歌劇場の再開公演!
カイルベルトと名歌手たちの「フィデリオ」、初出! 貴重映像満載のDVDと豪華ブックレット!
PROFILが力を入れるドレスデンのゼンパーオパー・エディション、終戦直後の録音集(PH10007 3CD+DVD)に続く第2弾は、ヨーゼフ・カイルベルトの指揮する「フィデリオ」の抜粋。これがたいへんに歴史的に重要な記録です。
ドレスデンは1945年2月の大空襲で甚大な被害に遭い、国立歌劇場であったゼンパーオパーが中心になっています。カイルベルトは1945年から1950年までドレスデン国立歌劇場の音楽監督を務めていました。空襲で伝統ある国立歌劇場(ゼンパーオパー)が崩壊してしまうという困難の中、この歌劇場の復興に大きな力を果たしました。1948年9月22日には、やはり爆撃を受けたものの何とか修復なった国立劇場(シュターツテアター・ドレスデン)が「フィデリオ」で再開、これはその時の貴重なライヴ録音です。圧政者からの解放を描いた「フィデリオ」は大戦直後にとりわけ好んで上演された作品で、ここでも復興の第一歩に感慨深い出演者、聴衆の感慨が伝わってくるようです。残念ながら全曲ではなく70分ほどの抜粋ですが、それでも記録を超えた感動が伝わってきます。
カイルベルトはちょうど40歳。1945年にドレスデン国立歌劇場の首席指揮者に就任、急速に名声を高めている頃で、ここでの演奏も極めてカイルベルトらしい熱のある充実したものです。カイルベルトがドレスデン国立歌劇場ないしはシュターツカペレ・ドレスデンを指揮した録音は少なく、有名なのは「サロメ」くらい、あとは最近になって発掘された「ルサルカ」(PH06031)やヒンデミットの歌曲集「若い乙女」(PH07043)といった程度。その意味でも貴重な録音です。
歌手には、ヨーゼフ・ヘルマン、ゴットロープ・フリック、エーリヒ・ツィンマーマン、ハインリヒ・プフランツルといった既に名声を得ていた名歌手に加え、クリステル・ゴルツ、ベルント・アルデンホフ、エルフリーデ・トレチェルといった、戦後に大活躍をする若い歌手が起用されているのが特徴です。
1948年のライヴ録音ながら、ドイツの誇るテープ録音で音の状態は十分良好です。
ベートーヴェン:「フィデリオ」抜粋
【演奏】
クリステル・ゴルツ(S レオノーレ)
ベルント・アルデンホフ(T フローレスタン)
ヨーゼフ・ヘルマン(Br ドン・ピツァロ)
ハインリヒ・プフランツル(Br ドン・フェルナンド)
ゴットロープ・フリック(Bs ロッコ)
エルフリーデ・トレチェル(S マルツェリーネ)
エーリヒ・ツィンマーマン(T ヤキーノ) ほか
ヨーゼフ・カイルベルト(指揮)
シュターツカペレ・ドレスデン
ドレスデン国立歌劇場合唱団、ドレスデン交響合唱団
ドレスデン国立音楽舞台アカデミー合唱団
【録音】
1948年9月22日 ドレスデン国立劇場
<DVD>(PAL仕様)
※PAL のDVD が再生可能なプレーヤーか、DVDドライブ付パソコンでご覧ください。
・「大劇場」 36’51
国立劇場についてのドキュメント映像。インタビュー出演ラインハルト・ウルブリヒト(長年シュターツカペレ・ドレスデンのコンサートマイスターを務めたヴァイオリニスト)、リザ・オットー(ソプラノ歌手)、他。
・「1949年ドイツ国家賞授与式」 4’25
1949年、この年から始まった東ドイツのドイツ国家賞の授与式の記録映画。
・「1948年のフィデリオは不完全か?」 5’18
リマスター報告。
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