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イーストウッドの西部劇名編サントラ初音盤化『荒野のストレンジャー』

荒野のストレンジャーサウンドトラック名作音盤化専門レーベルの中でも、精力的かつ定期的にリリースを行い、かつ、枚数による限定のスタイルをとることを終え、注文のある期間は、流通させ続けるという、ファンに最も誠意のあるリリース・スタイルを定着させている、アメリカのイントラーダ。そのイントラーダが「ユニヴァーサル映画100周年記念」の仕事として、5月末にヘンリー・マンシーニの『シャレード』のフィルム用マスターの初音盤化という華やかな盤をリリースしましたが、ちょっと時間があきましたが、それにつづく「ユニヴァーサル映画100周年記念」のいわば第2弾として発売するのが!

アメリカ時代の作品の”サントラ”発売自体が少ないことが意外なことでも印象的な、巨匠クリント・イーストウッドの監督・主演の1972年作品ウエスタン『荒野のストレンジャー』!

今では、監督としても一流のイーストウッドですが、本作は、1972年のサスペンス傑作『恐怖のメロディ』に続いての、自身の監督2作目。そして、彼の十八番ジャンルであるウエスタンを監督したものとしては、初めての作品である。

無法者がはびこる町に、突如現れた、謎の凄腕ガンマンだが・・・ ウエスタンの中でも、ミステリアスなムードを全編に漂わせる独特の雰囲気は、後にエッセンスとしてのリメイクといわれる『ペイルライダー』へと引き継がれる。

『荒野のストレンジャー』の音楽を担当したのは、『恐怖のメロディ』で既にイーストウッドと組んでいたディー・バートン。映画音楽ファンにはなじみの少ない人ですが、バリバリのビッグバンド・ジャズのアレンジャーだった人で、37年生まれだから製作当時は35歳か。自身は、トロンボーン奏者でもあり、つまりはイーストウッドが愛するジャンル、ジャズの畑の人である。彼は、その後に『サンダーボルト』でも組む。もちろん、このあたりのCD化も、それでは、と期待してしまうのはファンとして健全ですが、それは静かに待つことにしましょう。

イーストウッドというと、ジェリー・フィールディング、そしてレニー・ニーハウスとのチームのイメージが強いのですが、確認すると、自身の作品は、本作の次は『愛のそよ風』(ミシェル・ルグラン)、『アイガー・サンクション』(ジョン・ウィリアムス)、そして『アウトロー』からフィールディングとのチームが始まる・・・

クリント・イーストウッド作品は、近年の作品も含め、サントラ盤が発売されることが少ない。そんな中、レコード時代から発売されていなかった、この作品が姿を現したのは嬉しい驚きです。

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2012年10月04日 17:25