注目アイテム詳細

イタリア・ジャズ界気鋭メンバーによるサウンドトラック盤が復刻

ピエロ・ウミリアーニ

ジャズと映画の美しく親密な関係…

~黄金期を誇ったイタリア映画の数々を影に日向に支えたのが、優れたアレンジャーによるオーケストレーションと、ジャズ・メンたちの演奏。

映像の世界を美しく彩り、想像力をかき立てる音楽の数々…。映画抜きにして音楽だけが語りつがれたりもした異才ウミリアーニのセンスはもちろん、チェットやヘレン・メリル、またイタリア・ジャズ界の気鋭のメンバーの演奏も聴きもの!

REARWARDからパッケージにもこだわり、CD、アナログ盤で復刻です。

line

ピエロ・ウミリアーニ『Smog』

イタリア映画で最初にジャズを本格的に使用した『I Soliti Ignot(いつもの見知らぬ男たち』(1958年)に続いてピエロ・ウミリアーニが音楽を担当したフランコ・ロッシ監督の映画『Smog』(1962年。レナート・サルヴァトーリ主演)のオリジナル・サウンドトラック盤。ジャズ・ピアニスト/作編曲者としても知られるウミリアーニがストリングスを含むビッグ・バンドのために書いた譜面は、ビッグ・バンド・ジャズとしても優れた内容になっていますが、3曲ではチェット・ベイカーが加わっているのでさらに楽しめます。さらに2曲では、1960年にウミリアーニをバックにアルバムを録音しているヘレン・メリルがフィーチャーされるという豪華版!一方、スキャットとクールなヴァイヴラフォンの組み合わせは、イタリア人ならではのオシャレさでラウンジ・ミュージック・ファンにはたまらない所。またグルーヴ感も抜群なホーン・サウンドなどは、アメリカの巨人クインシー・ジョーンズにも通じるもの!正にウミリアーニの才気全開。

※アナログLP仕様は、CD(同ナンバーでリリースされるRW品番のものと同じ内容を収録)も付属。

line

ピエロ・ウミリアーニ『Da Roma A New York』

ピエロ・ウミリアーニが作編曲者/ピアニストとしての腕を存分に発揮した5管オクテット作品。1957年3月に録音されたこのイタリアRCA盤を聴いた映画監督のマニオ・モニチェッリがウミリアーニの音楽を『I Soliti Ignoti』に使おうと思い立ったことで、ジャズを使ったイタリア初の映画が生まれることになったのでした。このアルバム『ローマからニューヨークへ』には、確かに映像的想像力を刺激するカラフルなサウンドが満ちあふれていますが、テナー・サックスのエラルド・ヴォロンテやトランペットのジュリオ・リバーノ、ウミリアーニ自身、そしてドラムのギル・クッピーニなど、個々のミュージシャンたちのプレイも光っています。

※アナログLP仕様は、CD(同ナンバーでリリースされるRW品番のものと同じ内容を収録)も付属。

line

ピエロ・ウミリアーニ『I Soliti Ignoti』

※アナログ7インチEPのみでのリリースです。
マリオ・モニチェッリ監督の映画『I Soliti Ignot(i いつもの見知らぬ男たち)』のオリジナル・サウンドトラック。『Da Roma A New York』にて前述したように、これがイタリアで初めてジャズを本格的に使用した映画音楽ということになります。ヴィットリオ・ガスマン、マルチェロ・マストロヤンニ、クラウディア・カルディナーレなどが出演するこの映画の雰囲気を巧みに伝えてくれるウミリアーニの作編曲はさすがと言うよりほかはありませんが、10分弱しか残されていないので7インチEPのみでのリリースとなります。ホーン・アンサンブルがジャジーな“Blues For Gassman”や甘美なアルト・サックスをフィーチュアした“Tema D'amore”、華やかな“Fonale”と、それぞれにウミリアーニのセンスが光っており、サントラ盤としての魅力もいっぱいです。

line

Quartetto Di Lucca『Quartetto』

1957年にクインテットとして結成され、後にギタリストのガエターノ・マリアーニが抜けることによってMJQと同じ編成となった“Quartetto Di Lucca”の1961年録音作『Quartetto』(RCA)は、編成を生かしたクールでグルーヴィな編曲とホットなソロとを同時に楽しめる素晴らしい内容。ピアニストのヴィトとベース奏者ジョヴァンニのトンマーゾ兄弟、ヴァイブのアントネッロ・ヴァンヌッチ、ドラムのジャンピエロ・ジュスティで構成されるこのグループの演奏は、当時のイタリアン・ジャズ・シーンの充実ぶりを物語るもので、彼らは1959年に短期間ながらチェット・ベイカーのバック・バンドとしても活動しました。なお、CDにはボーナス・トラックとして3曲が追加されていますが、これらは〈Quartetto Di Lucca〉の初レコーディングで、1959年5月にローマでRCAのために録音されたものです。

※アナログLP仕様は、CD(同ナンバーでリリースされるRW品番のものと同じ内容を収録)も付属。

line

ヘレン・メリル『Parole e Musica』

1959年に渡欧したヘレン・メリルはイタリアに居を構え、1962年まで滞在しました。その間に行ったレコーディングには、上記『SMOG』のサントラ盤に収録されている2曲などがありますが、これは、『SMOG』のためのレコーディングから遡ること2年、1960年の10月から11月にかけてローマでRCAに録音したリーダー作。日本では『ローマのナイトクラブで』というタイトルで知られているこのアルバムで、メリルはサントラ盤同様ピエロ・ウミリアーニと共演しており、ウミリアーニの編曲とピアノ、ニニ・ロッソのトランペット、ジノ・マリナッチのフルートなども光っていますが、何といっても絶頂期のメリルが魅力全開。彼女の代表作のひとつと言える出来となっています。各曲が始まる前にイタリア語に訳されたその曲の歌詞が朗読される、というイタリアならではの作りがこのアルバムに他とは異なる魅力を付け加えているところにもご注目を。

※アナログLP仕様は、CD(同ナンバーでリリースされるRW品番のものと同じ内容を収録)も付属。

 

line

カテゴリ : ニューリリース | タグ : ジャズ復刻&発掘 リイシュー

掲載: 2014年06月03日 11:38

更新: 2014年06月03日 11:38