古楽界の巨匠、指揮者、リコーダー奏者のフランス・ブリュッヘン氏死去
モーツァルト:歌劇『後宮からの誘拐』序曲
ブリュッヘン指揮 18世紀オーケストラ(同団YouTubeサイトより)
2011年11月、ロッテルダム
古楽界の巨匠、指揮者、リコーダー奏者のフランス・ブリュッヘン氏が2014年8月13日、オランダ、アムステルダムで亡くなりました。79歳でした。謹んでご冥福をお祈りいたします。
ブリュッヘン氏は1934年10月30日、オランダのアムステルダム生まれ。生地の音楽院でリコーダーとフルートを学びましたが、次第に古楽器のリコーダーとトラヴェルソに傾倒し、リコーダーの表現技法の拡大に大きく貢献しました。わずか21歳でハーグ王立音楽院の教授に任命され、チェンバロ奏者のグスタフ・レオンハルト、チェロ奏者のアンナー・ビルスマらと組んで、オリジナル楽器によるバロック演奏を推進し、多くの後継者を育てました。この時代の録音はワーナーの「Das Alte Werk」シリーズやソニーの「SEON」レーベルに数多く残されています。
1981年には、18世紀の傑作をその時代の楽器で演奏することを目的とした18世紀オーケストラを結成して、本格的に指揮活動に入りました。年2回の演奏旅行と並行して録音活動も行い、バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、メンデルスゾーン、ショパンなどに名演奏を聴かせました。日本へも、このコンビで2013年まで8度来日しています。また、新日本フィルハーモニー交響楽団へも2005年以来隔年で指揮台に上り、我が国でもお馴染みの巨匠でした。
ブリュッヘン氏の業績を偲ぶため、以下に現役のCD、DVDをご紹介いたします。(タワーレコード)
ベートーヴェン:交響曲第3番『英雄』第2楽章より
ブリュッヘン指揮 18世紀オーケストラ(同団YouTubeサイトより)
2010年11月、ロッテルダム
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掲載: 2014年08月14日 11:00