キース・ジャレット1972年のレア・ライヴ音源がECMより緊急リリース
Keith Jarrett, Charlie Haden, Paul Motian at NDR Funkhaus, Hamburg, June 14, 1972 (c) Johannes Anders / ECM Records
キース・ジャレットが初めて結成したリーダー・トリオのレア音源が緊急リリース!
1966年にキース・ジャレットが結成した自身初のリーダー・トリオ(チャーリー・ヘイデン(b)、ポール・モチアン(ds))による1972年のライヴ音源『ハンブルク '72』が奇跡の作品化。〈伝説〉と称されるこのトリオのライヴが、42年という歳月を経てマンフレッド・アイヒャーとヤン・エリク・コングスハウグによって新たな生命を吹き込まれる。
本作でのキース・トリオはポエティックなバラードからハード・スウィング、さらには獰猛で燃えるようなフリー・ジャズまで、インプロヴィゼーションは時にはジャレットがソプラノ・サックスやフルートを吹くまで!この3人の真のミュージシャンの間に取り交わされるインターアクションは全編を通し尋常ではない域で、最後に収録されているヘイデンの名曲“チェ・ゲバラに捧げる歌”でその興奮は最高潮に至ります!
チャールス・ロイドに抜擢され、初めてカルテットのアルバム『ドリーム・ウィーヴァー』に参加し脚光を浴びたキース・ジャレットが、初めて自身のリーダー・トリオを結成したのが1966年。オーネット・コールマン・グループに在籍したチャーリー・ヘイデン(b)とビル・エヴァンスのファースト・トリオで一角を担ったポール・モチアン(ds)を迎え、このトリオで精力的に活動を行い、その前衛的ともとられるスタイルが称賛を浴びていました。
キースは当時ドイツの新興レーベルだったECMのプロデューサー=マンフレート・アイヒャーから、リーダー作の制作を提案され、マイルス・デイヴィス・バンドのツアーの合間を利用して、1971年11月にオスロでECM第1弾『フェイシング・ユー』をレコーディングし、このキース初のソロ・ピアノ作が大ヒット。手ごたえを感じたECMがヘイデン+モチアンとのトリオ初のヨーロッパ・ツアーを企画し、このトリオが1972年6月にハンガリー、フランス、ドイツのステージに立ちました。本作『ハンブルク ’72』は同年6月14日の〈ファンクハウス〉でのひとこまをとらえたもので、北ドイツ放送(NDR)が毎年貴重なライヴ音源をLP化していたシリーズ『Norddeutscher Rundfunk Jazz Workshop』の1972年版に収録された4曲が初出。近年、この録音の海賊版が流通しておりましたが、今年7月にアイヒャーとレインボー・スタジオのエンジニア、ヤン・エリック・コングスハウクがリミックスを手掛け、ECMからの正式にリリースされます。
【収録曲】
1. レインボウ Rainbow (Margot Jarrett)
2. エヴリシング・ザット・リヴズ・ラメンツ Everything That Lives Laments (Keith Jarrett)
3. ピース・フォー・オーネット Piece For Ornette (Keith Jarrett)
4. テイク・ミー・バック Take Me Back (Keith Jarrett)
5. ライフ、ダンス Life, Dance (Keith Jarrett)
6. チェ・ゲバラに捧げる歌 Song For Che (Charlie Haden)
【パーソネル】
キース・ジャレット(p, fl, perc, ss)
チャーリー・ヘイデン(b)
ポール・モチアン(ds, perc)
1972年6月12日、NDRジャズ・ワークショップをライヴ録音