吉田美奈子がALFAに残した5枚のアルバムが再発
吉田美奈子がALFAに残した『愛は思うまま』、『モノクローム』、『MONSTERS IN TOWN』、『ライトゥン・アップ』、『IN MOTION』の5枚が吉田保による2015年リマスタリング、Blu-spec CD2で再発。
＜吉田保リマスタリングシリーズ＞
大滝詠一、山下達郎など歴史的音楽作品を数多く手掛け、日本の音楽シーンにおいて時代の音を創ってきたレコーディング/ミキシング・エンジニアの第一人者。名匠、吉田保がかって手掛けた作品を含む名盤の数々を吉田保自らの最新リマスタリングによって蘇せるという魅力的なシリーズ
■『愛は思うまま』オリジナル発売：1978年
アルファ移籍第1弾、通算6枚目のアルバム。名匠ジーン＆ビリー・ペイジがプロデュース。David T. Walker (g), Edward Greene (ds)、Wah Wah Watson (g), Greg Phillinganes (key) などLAの一流ミュージシャンたちが参加、極度に洗練されたサウンドも奇跡的、日本の音楽シーンへ及ぼした影響力も絶大な一枚。“愛は思うまま LET'S DO IT”、“海 THE SEA”など吉田美奈子の代表曲が集中した人気作品で、徹頭徹尾、作品としてのポテンシャルが非常に高い。大半の作詞作曲は吉田美奈子、または山下達郎との共作であり、山下達郎による（セルフも）カヴァーも人気の“雲のゆくえに CLOUDS”、“時よ TIME”も収録。吉田と坂本龍一の共作曲“影になりたい I WANNA BE YOUR SHADOW”も収録。ジャケットの写真はノーマン・シーフ。
■『モノクローム』オリジナル発売：1980年
初のセルフ・プロデュース作品となる通算7枚目のオリジナル・アルバム。 松木恒秀 (g)、岡沢 章 (b)、渡嘉敷祐一 (ds)、清水靖晃 (sax)、マイク・マイニエリ (vib)らが参加。自身のコーラスによる一人多重録音も聴きどころ。山下達郎作曲の"RAINEY DAY”以外は全ての作詞・作曲は吉田美奈子。彼女の濃密な歌世界が溢れている。
■『MONSTERS IN TOWN』オリジナル発売：1981年
通算8作目となるアルバムで最強レギュラー・メンバー：松木恒秀 (g)、岡沢 章 (b)、渡嘉敷祐一 (ds)、清水靖晃 (sax)、新たに加わった土方隆行(g)、富樫春生 (key)らが繰り出す重厚なグルーヴと都会的なファンクネス、ポジティヴなエネルギーに満ちた作品。山下達郎による管弦アレンジが炸裂するスケールの大きなアーバン・ファンク“TOWN”、吉田美奈子本人が出演したCMでも使用された“BLACK EYE LADY”、スロウなメロウ・バラード名曲“LOVIN' YOU”、同じく“窓 (Moment of Twilight)”なども収録。ほぼ全ての作詞・作曲は吉田美奈子で、その作品性は高い。オリジナルの録音も吉田保。
■『ライトゥン・アップ』オリジナル発売：1982年
通算9作目となるアルバムで、都会的で洗練されたアンサンブルが際立つ日本のレディ・ソウル史上の傑作。(1982) アルバムレギュラーメンバー：松木恒秀 (g)、土方隆行 (g)、岡沢章 (b)、渡嘉敷祐一 (ds)、富樫春生 (key)に佐藤 博 (key)も加わった最強の布陣による東京録音に、レオン・ペンダーヴィスによるストリングスやブレッカー・ブラザーズ (ts, tp)、デヴィッド・サンボーン (as)らによる最強NYホーンズのダビング、そして吉田保によるミックスを米ニューヨークで敢行。鋭い切れ味のホーン、煌びやかな摩天楼の情景も連想されるスケールの大きなミディアム・ダンサー最高峰“LIGHT'N UP”はクラブDJからも人気。感動的な名曲中の名曲“頬に夜の灯”、山下達郎による管弦アレンジが聴ける“LOVE SHOWER”など名曲ひしめく。ほぼ全ての作詞作曲は彼女自身。ソングライティング、プロデュース、ヴォーカルのすべての面で類まれな創造性と卓越した才能を見せつけた。“風”ではレアな岡沢章とのデュエットが聴ける。“斜陽 (REFLECTION)”では山下達郎がコーラスで参加。オリジナルの録音とミックスも吉田保。
■『IN MOTION』オリジナル発売：1983年
六本木ピット・インにて収録されたライヴ音源にスタジオでの追加録音が加えられたライヴ・アルバム。リズムとヴォーカルの編曲は吉田美奈子、重厚なホーンズの編曲は清水靖晃が手掛け、オリジナルとは違った構成・アレンジが施され、ALFA期を集大成するかのような代表的人気曲の新たな一面を提示。高揚感の極地へと突進するライヴならではの圧倒的な臨場感とスタジオ録音の緻密さを兼ね備えた画期的コンセプト。特に“愛は思うまま”、“TOWN”などでの強烈と言える程のハイ・テンションぶりは圧倒的。六本木ピット・インでのライヴ部分の録音は吉田保。
