好評を博したライヴ・シリーズを映像化!~I.フィッシャー&コンセルトヘボウ管/ベートーヴェン:交響曲全集
イヴァン・フィッシャーが、コンセルトヘボウ管を指揮してベートーヴェンの交響曲を全曲演奏したライヴ映像作品が登場。2013年5月と、2014年1月および2月の2シーズンに亘り、世界有数の音響で知られる本拠アムステルダムのコンセルトヘボウにおいて繰り広げられ、大好評を博したシリーズの全貌がここにあきらかとなります。
1951年にブダペストで音楽一族の家系に生まれたイヴァン・フィッシャーは、自らが創設し音楽監督として率いるブダペスト祝祭管との活動で、高い評価を獲得してきたハンガリーの名匠。オーケストラ・ビルダーとしての腕前には確かなものがあり、その手兵を指揮してフィッシャーがおこなったベートーヴェンの交響曲録音は、2006年9月収録の第7番、2010年2月収録の第4番と第6番の3曲がありましたが、全曲の録音はこのたびのコンセルトヘボウ管が初めて。
いっぽう、コンセルトヘボウ管によるベートーヴェンの交響曲録音は、単独の指揮者による全集に限って言えば、戦前ではメンゲルベルク盤(1940年セッション&ライヴ)、ステレオ期に入りヨッフム盤(1967~69年/セッション)、デジタル時代にはハイティンク盤(1985~87年/セッション)、サヴァリッシュ盤(1991~93年/セッション&ライヴ)が製作されています。
メンゲルベルク、ヨッフム、ハイティンクといった歴代の首席指揮者が名を連ねているのはもっともなところですが、ここで大役へのイヴァン・フィッシャーの起用は、楽団からの信頼感の厚さと、本企画に対する力の入りようがうかがい知れるというものです。
そもそもイヴァン・フィッシャーがコンセルトヘボウ管に初登場したのが1987年なので、すでに四半世紀に及ぶ間柄ということになります。さらに、ここ数年は毎シーズン客演を重ねて結びつきを強めており、2009年から2011年にかけて収録された「マーラーの交響曲全曲ライヴ映像作品」では、フィッシャーは第4番を担当して、精緻で美しい演奏を聴かせ存在感を示していたのも強く思い起こされます。こうしたフィッシャーのコンセルトヘボウ管への貢献を踏まえると、その成果が凝縮したベートーヴェンのあらたな全集は、おおいに期待の持てる内容といえるでしょう。
なお、フィッシャー率いるコンセルトヘボウ管は2015年4月にルクセンブルクとソウルへのツアーを予定していますが、いずれの日程も本拠アムステルダムでの公演とまったく同じ曲目の組み合わせと順番とで、ベートーヴェンの交響曲全曲演奏会を行うことになっています。
(キングインターナショナル)
【収録内容】
<Disc1>
・交響曲第1番 ハ長調 op.21
・交響曲第2番 ニ長調 op.36
・交響曲第3番 変ホ長調 op.55「英雄」
<Disc2>
・交響曲第4番 変ロ長調 op.60
・交響曲第5番 ハ短調 op.67
・交響曲第6番 ヘ長調 op.68「田園」
[Disc 3]
・交響曲第7番 イ長調 op.92
・交響曲第8番 ヘ長調 op.93
・交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱」
【演奏】
ミルト・パパタナシウ(ソプラノ)
ベルナルダ・フィンク(メゾ・ソプラノ)
ブルクハルト・フリッツ(テノール)
ジェラルド・フィンリー(バリトン)
オランダ放送合唱団
ミヒャエル・グレーザー(合唱指揮)
イヴァン・フィッシャー(指揮)
ロイヤル・コンセルトへボウ管弦楽団
【録音】
2013年5月11日(第1番、第2番、第5番)
2013年5月31日(第3番、第4番)、
2014年1月9~10日(第6番、第7番)
2014年2月20~21日(第8番、第9番)
アムステルダム コンセルトへボウ(ライヴ)
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック) プロモ(クラシック)
掲載: 2015年01月27日 12:09