エリシュカ&札幌交響楽団、ブラームス・チクルス第3弾~交響曲第4番
エリシュカ&札幌交響楽団によるブラームス・チクルス第3弾は交響曲第4番。先の東京公演も大変話題となりました近年充実著しい札幌交響楽団とエリシュカ。このブラームスはこれぞ、とうならせる素晴らしさ。弦楽器群の緻密な音響の立体感、明快で美しく湧き上がる木管群、堂々たる風格の金管群など真剣勝負の名コンビゆえの無類の味わいがございます。カップリングのベートーヴェンも見事で少し遅めのテンポをとりながらもこの活き活きした躍動感!ズデーテン地方出身の巨匠エリシュカだけあってドイツ音楽との相性も抜群のようです。はやくも来年のブラームス1番の完成をも待ち遠しい、大変充実のアルバムです。
ラドミル・エリシュカ(指揮)
1931年チェコ・ズデーテン地方に生まれ、ヤナーチェクの愛弟子バカラに師事、いわばヤナーチェク嫡流の孫弟子と云った存在でチェコ楽壇の本命的指揮者として冷戦時代は活躍、しかしながら海外演奏活動においてはソ連邦および共産圏を主体に活動していたため、共産体制崩壊後、西側への演奏会を受け持ったノイマンらと知名度の点で随分水をあけられるかたちとなってしまっていました、まさに「遅れてきた」真の名匠のゆえんと申せます。また2013年までチェコ・ドヴォルザーク協会会長をつとめました。その力強い音楽は老いてなおますますさかん。
(キングインターナショナル)
【収録曲】
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98
ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 Op.60
【演奏】
ラドミル・エリシュカ(指揮)
札幌交響楽団
【録音】
2015年6月19日、20日 札幌コンサートホール(ライヴ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2016年03月15日 16:30