ウィリー・ネルソン、盟友レイ・プライスの名曲カヴァー集
2016年で83歳を迎えてなお、精力的にアルバムを発表し続けるウィリー・ネルソンの最新作は、共にアメリカのポップ/カントリー・ミュージックを率い、若き日には同じバンドで活動したレイ・プライスの代表作のカヴァー集。
レイ・プライスといえば、後のアメリカン・ポップスやカントリーに大きな影響を与えたオーケストラを多用した〈カントリー・ポリタン〉や、4ビートの〈レイ・プライス・シャッフル〉といったサウンドで50~70年代サウンドに大きく貢献した。2013年に逝去するまで、ウィリー・ネルソンとは60年以上にわたる深い親交があり、ウィリー・ネルソンが彼のために書いた「Night Life」「It Always WillBe」等はレイ・プライスのキャリアを代表する曲となった。
今作はプロデューサーにウィリー・ネルソンはもちろんレイ・プライスとも多くの作品を共にし、レイ・プライスの遺作『Beauty Is...』をプロデュースしたフレッド・フォスターとベーガン・ホワイトを迎え、『Beauty Is...』でも使用されたナッシュビルのオーシャン・ウェイ・スタジオにてレコーディングされた。収録曲中6曲には、ヴィンス・ギル等によるウェスタン・スウェイング・バンド“ザ・タイム・ジャンパーズ”が参加。全編に参加している“ナッシュビル・ストリング・マシーン”によるオーケストラ・サウンドは、レイ・プライスの洗練されたポピュラー・ミュージックを彷彿とさせる。盟友へのリスペクト溢れるカヴァー・アルバム。
掲載: 2016年08月18日 10:14