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ボリショイ劇場の十八番“ルスランとリュドミラ”を鬼才V.ユロフスキが指揮![映像作品DVD]

ボリショイ ルスラン

キエフ大公の娘リュドミラは、騎士ルスランとの婚礼の席で悪魔にさらわれてしまいます。大公は部下たちに探索を命じ「連れ戻した者には国の半分と娘を与える」と公約。もちろんルスランは名乗りを挙げますが、他にもハザールの王子やノルマン人騎士たちが追随し、3人でリュドミラを探しに出かけることになります。邪魔する魔女、彼らを助ける白魔術師らが入り乱れ、お話は混迷していきますが・・・。
“近代ロシア音楽の父”グリンカ(1804-1857)の代表作「ルスランとリュドミラ」の全曲映像の登場です。勇壮な序曲はしばしば耳にしますが、全曲はというとほとんど目にする機会もなく、そもそもどのような物語かすらも知られていない歌劇です。ボリショイ劇場はこの作品を非常に大切にしており、これまでに9種類の演出で700回以上も上演するという超ロングヒットを記録しています。こちらは2011年、ボリショイ劇場改装後の新演出で、左右に置かれた2つの巨大なスクリーンを用い、登場人物たちは19世紀と21世紀を行き来しながら、ユロフスキのダイナミックな指揮とともに、このおとぎ話風の物語を絶妙に盛り上げていきます。
(ナクソス・ジャパン)

「近代ロシア音楽の父」と讃えられるグリンカは、52年の生涯に2作の歌劇をものにしました。“皇帝に捧げた命”(1836)と“ルスランとリュドミラ”(1842)です。ここまではオペラの紹介本を紐解けば、必ずと言ってよいほど記されていることなのですが、いかんせんその内容に関してはほとんど分からずじまい。この2作品がロシア国内で盛んに上演されているのとは裏腹に、海外のオペラハウスにかかることは稀なためでしょう。だから、ボリショイではこれまで“ルスランとリュドミラ”が700回以上も上演されてきた歴史があるのに、録音や映像商品が海外に出ることは少なかったことと思われます。映像としては、1995年にマリインスキー劇場がゲルギエフの指揮で上演したものが、認知されているくらいでしょうか。
このDVDの映像は、モスクワのボリショイ劇場がリニューアル・オープンした2011年11月のもの。新演出による上演で、演出監督のドミトリー・チェルニャコフは期待にたがわず、ショッキングな舞台を用意してくれました。群衆が豪華な帝政時代の衣装を身に着けているのは対照的に、主人公たちに現代ファッションをまとわせているのはまだ序の口。リュドミラがタイ式マッサージを披露したり、舞台上の人物がやたらとハダカになってみたりと・・・。リヒャルト・シュトラウスの“サロメ”ではありませんが、19世紀の昔よりオペラハウスの身上は、スキャンダルを巻き起こして一人でも多くの観衆を呼び込むことです。この新演出は、まさにその王道を行ったものでしょう。
歌手陣は座付のメンバーばかりでなく、マリインスキー劇場やドイツ、イタリアから呼び集められています。また、世界中のオペラハウスからひっぱり凧のウラディーミル・ユロフスキを指揮者に獲得したのもポイントでしょう。わが国では生の舞台に接することが難しい“ルスランとリュドミラ”をこの新演出舞台でお楽しみくだいさい。

【収録曲目】
グリンカ
歌劇“ルスランとリュドミラ”(全5幕)
【演奏】
リュドミラ(キエフの大公の娘):アリビナ・シャギムラトワ(ソプラノ)
ルスラン(キエフ大公国の騎士でリュドミラの許婚):ミハイル・ペトレンコ(バリトン)
ラトミール(ハザールの王子):ユーリ・ミネンコ(カウンターテナー)
ファルラーフ(ヴァリャークの騎士):アルマス・シュヴィルパ(バス)
ゴリスラーヴァ:アレクサンドリーナ・ペンダチャンスカ(ソプラノ)
スヴェトザール(キエフの大公):ウラディーミル・オグノヴェンコ(バス)
白魔術師フィン:チャールズ・ワークマン(テノール)
魔女ナイーナ:エレナ・ザレンバ(メゾ・ソプラノ)

ウラディーミル・ユロフスキ(指揮)
ボリショイ劇場管弦楽団&合唱団
【演出】
ドミートリ・チェルニャコフ(演出)
エレーナ・ザイツェーヴァ(衣装)
グレブ・フィルシュティンスキー(照明)
ヴァレリー・ボリソフ(合唱指揮)
【収録】
2011年11月、モスクワ、ボリショイ劇場

収録時間:197分(オペラ)+35分(ボーナス)
 *ボーナス映像は、ドミートリ・チェルニャコフへのインタビュー。
音声:ステレオ2.0/DD5.1
字幕:英語、ドイツ語、フランス語(オペラ)+フランス語、英語(ボーナス)
画面:16:9
REGION All(Code:0)
DVD…片面ニ層ディスク×2

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2016年08月21日 14:17