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ジ・オーブ、通算16枚目にしてキャリア史上最も“アンビエント”な新作

The Orb

 

「俺たちにとって今までで最も“アンビエント”なアルバムだ」-Alex Paterson

10年ぶりの〈KOMPAKT〉復帰が話題となった前作『Moonbuilding 2703 AD』は、もともと英国国立歌劇場(English National Opera)の依頼で、オペラの編曲家や専門家たちとも近い距離間の中で制作された音源がベースとなっており、アルバムとして完成させるまでに6年もの歳月がかかったのに対し、本作の制作期間はたった6ヶ月未満だったという。アレックス・パターソンとトーマス・フェルマンの二人は、ツアーの合間に行われたフィールド・レコーディングやライブ音源を取り溜め、ここ数年で300は達したというライブ・パフォーマンスで育んだという即興感覚で本作は仕上げられている。

「作品の出来には満足だし、純粋なエレクトロニック・ミュージックでこのレベルまで到達できたことに誇りを感じているよ。我々は今もなお常に次の音楽的サプライズに自分自身が向かうように仕向けている。目を見開いて、どうやったらそこへ行けるんだと思うようなね」-Thomas Fehlmann

勘の良い音楽ファンは、ジ・オーブの遊び心がアルバム・タイトルから、ピンク・フロイドの名盤『Atom Heart Mother』(のアルバム・カバーに登場する牛)やチルアウトの代名詞的存在、KLFを連想するだろう。しかしながら、今作は古き良きチルアウトの単なる焼き回しではなく、破壊的行為を続ける現代に対する「いい加減チルアウトしやがれ!」というステートメントだと二人は語る。

また今作には、盟友ユース(キリング・ジョーク)が参加し、またユースの紹介で、ブライアン・イーノの実弟にして、作曲家・演奏家としても活躍し、映画音楽も手がけるロジャー・イーノが参加している。

国内盤CDにはボーナストラックが追加収録され、解説を封入。

 

タグ : クラブ/テクノ

掲載: 2016年08月22日 14:46