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『地球に落ちて来た男』オリジナル・サウンドトラック初のリリース

Man Who Fell to Earth

 

ニコラス・ローグ監督の1976年のカルト的名作クラシック、映画『地球に落ちて来た男』のように謎めいた作品は、多くのミステリーを呼び起こすものだが、その最たる謎のひとつが、映画のサウンドトラックが辿った運命である。STUDIOCANALの40周年記念の4K上映に合わせ、ユニバーサル ミュージックは映画のオリジナル・サウンドトラックの、あらゆるフォーマットにおいて初となるリリースを決定。ツトム・ヤマシタや、ジョン・フィリップスがこの映画のために書き下ろした曲が収録されている。
 
この映画は、宇宙船ごと地球に落とされた宇宙人、トーマス・ジェローム・ニュートン役を演じたデヴィッド・ボウイの傑出した演技が話題となり、カルト的人気を博した。デヴィッド・ボウイは、このキャラクターに映画が終わってからも常に魅了され続け、この秋にロンドンで上演予定のボウイのミュージカル「ラザルス」でも、T.J.ニュートンのストーリーの続きが展開されていく。映画公開当時、ニコラス・ローグ監督と、原作者のウォルター・テヴィスは、このジャンルの最先端と認められるとともに、多くの批評家がこの映画でのデヴィッド・ボウイの演技を最高のものと評している。
 
本作のサウンドトラックは、ファンの間では長年、有名で、追い求められていたにも関わらず、完全な作品としては存在していなかったのが、この度、日の目を見ることになったのだ。なぜ、このサウンドトラックがリリースされなかったのかについては、多くの憶測を呼んだものの、理由はよく知られていない。今回、紛失されていた録音テープの発見により、オリジナル音源がリマスターされ、CDとアナログ盤、そして多数のレア写真とパオロ・ヒューイットによる映画についてのエッセイが掲載された48ページからなるハードバック・ブックのデラックス・ボックスが発売される。

ブックレットには、映画の編集を務めたグレアム・クリフォードによる啓発的な文章も掲載されており、実は映画の制作中は、ピンク・フロイドのアルバム『狂気』の音楽を仮でサウンドトラックとしてあてていたことが暴露されている。

「オリジナル・カットでは、ピンク・フロイドの『狂気』の音楽を全編で使用しました。アルバムの中の全ての曲を使ったのです。映画の最後の曲だけが、ピンク・フロイド以外の音楽でしたが、まるで、映画があのアルバムのスコアのために創られたかのように、うまくはまったと思います!実際に誰かが本気で、『狂気』の音楽を使用する許可を取ろうと努力したのかどうかは不明ですが、結局、それは実現しませんでした。」
 
サウンドトラックでは、ツトム・ヤマシタの曲の他、高名なママス&パパスのジョン・フィリップスがこの映画のための音楽を多数作曲し、録音したが、大多数の曲が40年間入手不可能であった。この度、ようやく、このカルト的名作クラシック映画のサウンドトラックが、その本来あるべき姿でファンの耳に届けられることになったのである。

 

 

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掲載: 2016年09月06日 09:06