『激ロック』スペシャルコーナー【9月レコメンドアイテム】
GOOD CHARLOTTE / 『Youth Authority』
GENRE : POP PUNK, ROCK
活動休止を乗り越えた約6年ぶり6枚目のアルバム!
1枚目と2枚目のアルバムをプロデュースしたJohn Feldmannを三度起用して、ポップ・パンクを誰からも愛される現代のポップ・ミュージックに昇華させたころのサウンドを蘇らせている。そこにはもちろん、パンクではなくポップ・ミュージックの担い手としての矜持があるのだろう。ポップ・パンク調のTrack.5「Keep Swingin'」にはSLEEPING WITH SIRENSのKellin Quinn、パワー・バラードのTrack.6「Reason To Stay」にはBIFFY CLYROのSimon Neilが客演。
山口 智男【ライター推薦】
A DAY TO REMEMBER / 『Bad Vibrations』
GENRE : POST HARDCORE, POP PUNK
メタルコア×ポップ・パンクを推し進めた成熟のニュー・アルバム!
“メタルコア×ポップ・パンク”という発明となったイージーコアが予想していた以上に可能性に満ちたものであったことを物語る意欲作。メタルコアとポップ・パンクを掛け合わせたときに起きる化学反応を、今作ではこれまで以上に幅広い楽曲の数々に昇華させることに成功。中にはストリングスをフィーチャーしたバラードもあってびっくりするリスナーもいるかもしれないが、硬軟どちらかに偏らず全方位に向いたバンドの創作意欲は、数年来の活動がここで大きな飛躍に繋がると予感したからこそ。
山口 智男【ライター推薦】
THE SILVERBLACK / 『The Grand Turmoil』
GENRE : INDUSTRIAL METAL
イタリアの1人リンキンこと"NEROARGENTO"率いるインダストリアル・メタル!
よりライヴ感というか肉感が増し、存在感のあるギター・パフォーマンスを筆頭に各パートの主張がしっかりと際立ち、パワーアップした今作。要所に光るキャッチーなフレーズの盛り込み方やテンポの緩急が顕著になったことで、曲単体、そしてアルバム全体としてもグッと聴きやすくなった印象。日本では1stと同時リリースということで、両方まとめて聴いていただければ彼らの統一された世界観や、耽美なまでにヘヴィでドープなサウンドを余すことなく堪能できるだろう。
山本 真由【ライター推薦】
TRAPT / 『DNA』
GENRE : ALTERNATIVE, LOUDROCK
00年代のモダン・ロック・シーンを代表するTRAPTの7作目!
マイナー・コードが紡ぐ哀愁のあるメロディと熱いロック・サウンドが織りなす楽曲群は、ヘヴィなグルーヴでありながら随所で精妙なリズムやフレージング、コーラス・ワークも多く、メランコリックな心情に浸る感覚とそれをなぎ払おうとする力強さと相反するものを同時に鳴らしている。まさしく複雑に入り組む人間の心情そのものを表しているようだ。4曲収録されたアコースティック・アレンジは、豊かに響くギターと美しいメロディ、さらにヴォーカルのパワーをじっくり堪能できる。
沖 さやこ【ライター推薦】
DESCENDENTS / 『Hypercaffium Spazzinate』
GENRE : PUNK
パンク黎明期から活動する伝説のバンドが12年ぶりの新作をドロップ!
パンク黎明期となる1970年代に結成し、1986年からは不動のメンバーでこれまで何度も活動休止と再開を繰り返しつつ、ゾンビのようにしぶとく生き残っているバンド、DESCENDENTS。今作は実に12年ぶりの新作になるが、バンドの歴史の長さを考えると、2004年って意外と最近な気がしてしまうから不思議。今作も、ファスト&ショートで飾り気のない音色、ワンコーラス聴けば口ずさめてしまうシンプルなメロディで心を鷲掴みにされる。トータル30分ちょいという物足りなさもいいんだよなぁ。
山本 真由【ライター推薦】
ON BROKEN WINGS / 『Disintegrator』
GENRE : METALCORE, HARDCORE
ハードコアを基盤とした、カオティックな音像を生み出す5人組!
ハードコアを基盤とした、カオティックな音像が不穏な空気を生み出す、ボストン出身の5人組。通算5枚目となるフル・アルバムだ。2001年に結成以降、後のデスコアの雛形のような音をいち早く鳴らしながらも、激エモーショナルなメロディや叙情的なパートを取り入れるといったスタイルは、本作においても健在である。初期は名門Eulogy Recordingsから作品をリリースしていたことや、ニュースクール・ハードコアという言葉に思わず反応してしまうような方々は、ぜひ。
井上 光一【ライター推薦】
QUAKE THE EARTH / 『Declaration Of War』
GENRE : METALIC HARDCORE, METALCORE
ニューヨーク・ハードコアをバックグラウンドに持つ4人組!
フィンランド産にして、いわゆるニューヨーク・ハードコアをバックグラウンドに持つ4人組による通算2枚目。本作では、グルーヴを重視したリフ、タフガイなブルータリティを叩きつける基本スタイルに加えて、Track.5ではクリーン・トーンのギターを、Track.9ではイントロにピアノを導入し、静と動のダイナミズムでドラマチックな楽曲展開を演出するなど、試行錯誤が窺えるのが興味深い。ラストのTrack.10のみ、1分台の激烈チューンでビシッと締める潔さもいい。
井上 光一【ライター推薦】
BAD OMENS / 『Bad Omens』
GENRE : METALCORE, SCREEMO
キ○○イじみたヴォーカルのキレッぷりが
尋常じゃないメタルコア・バンドがデビュー!
昨年、Sumerian Recordsが契約したロサンゼルスの5人組。終始、絶叫し続けているNoah Sebastian(Vo)の存在にシビれた。キ○○イじみたその絶叫は、いわゆるスクリームやグロウルとは明らかに違って聴く者を恐慌状態に陥れる切迫感でいっぱいだ。それがギリギリと神経を逆撫でするような感覚が堪らない。また、バンドの演奏もシンセを使い、ゴシック且つシンフォニックな演出も交えながら場合によってはカオティック・ハードコアと言ってもいいキレッぷりで迫る。
山口 智男【ライター推薦】
【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM) PUNK/EMO
掲載: 2016年09月21日 17:30