ポスト・ロック/パンクを再定義するラディアンの新作がHEADZより登場
オーストリアはウィーンを拠点とするトリオ、ラディアンがオリジナル・アルバムとしては2009年の『chimeric』以来7年振りとなる、新作『オン・ダーク・サイレント・オフ』をリリースする。
2011年に、メンバーがステファン・ネメスからマーティン・ジーヴェルトに代わっての初のオリジナル・アルバムとなります。
2014年には、元ジャイアント・サンドのハウ・ゲルブとのコラボレーション・アルバム『Radian Verses Howe Gelb』をバンドが立ち上げたレーベル(Radian Releases)からリリースし、あまりにも意外な組み合わせでファンを驚かせた。
メンバー・チェンジが反映してか、今まで以上にソリッドかつ肉感的で、最もロックなサウンドとなっている。
大友良英、フェネス、デイヴィッド・シルヴィアン等と共演を重ねて来たマーティン・ブランドルマイヤーのドラミングは更に冴え渡り、新加入のマーティン・ジーヴェルトは、トラピストやマッツ・グスタフソン等とのバンド活動他で培って来たキャリアによって、多彩なギターのみならず、エレクトロニクスでも貢献し、音楽的に一番(所謂)ロック的な活動を行なって来たジョン・ノーマンのベースはラウドな本作において、より効力を発揮している。
ポップグループやディス・ヒート、バトルスや、レーベルメイトで、かつてプロデュースを担当したジョン・マッケンタイア率いるトータスとの類似点や、HEADZ関連でも、sim、Optrum、空間現代、goatとも共振する(直接的で無いにしろ、radianの影響を感じる)プログレッシヴなサウンドメイクは深化し続けている。
単なるロック・バンドとは一戦を画す、ポスト・パンク、ポスト・ロックのカテゴライズを提示し直すような、大胆かつ精密な演奏と編集が共存し、ノイズと静寂が規則的/不規則的に交錯する、非常に刺激的な傑作に仕上がった。
ソニック・ユースやジム・オルークとの共演で、日本でも人気の高いスウェーデン出身のサックス奏者マッツ・グスタフソンがゲスト参加。
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掲載: 2016年11月25日 18:00