『激ロック』スペシャルコーナー【1月レコメンドアイテム】
DROPKICK MURPHYS / 『11 Short Stories Of Pain & Glory』
GENRE : CELTIC PUNK, PUNK ROCK
デビュー20周年を迎えたDROPKICK MURPHYS
爆発力のある楽曲が揃うニュー・アルバムをリリース!
やっぱりDROPKICK MURPHYS、文句なしの超名盤! こうやってなんやかんや語らせていただくのもおこがましいくらい、すべてが名曲。20周年を迎え、より味わい深い年輪が刻まれたサウンドは完全にオリジナル。牧歌的であたたかい曲調に、シンガロング・パート満載で、感涙必至のアルバムだ。アイリッシュ・ミュージックの郷愁も、ロックンロールのキャッチーさも、ストリート・パンクの泥臭さも沁み込んだ1曲1曲が、ごく普通の労働者たちの人生に対する愛に溢れた物語であり、応援歌であり、ブルースなのだ。
山本 真由【ライター推薦】
AFI / 『Afi』
GENRE : ALTERNATIVE, PUNK
パンク・シーンで常に異質な存在感を放つAFI──
25年という歳月が作り上げた血の結晶“The Blood Album”が完成!
全体を通してエモーショナルで濃厚な世界観が展開されているが、歪んだギターが前面に出たTrack.7、疾走感溢れるTrack.9や、ダイナミックなラウド・ナンバー Track.12など、ハードコアだった初期の荒々しさを感じることができるトラックも。もちろん、AFI特有の湿り気を帯びたメロディもすべての楽曲に活かされており、妖しくも切ないゴシック・ロックの香りは日本人にはどことなく馴染み深い。情熱と知性が溶け合った今作は、まさに彼らの25年という歳月が1枚に凝縮された渾身のアルバムと言えるだろう。
山本 真由【ライター推薦】
FIREWIND / 『Immortals』
GENRE : MELODIC POWER METAL, HEAVY METAL
スーパー・ギタリスト GUS G.率いる玄人パワー・メタラー FIREWIND再始動!
母国の古代ギリシャ戦記を題材にした強靭なコンセプト・アルバムが完成!
OZZY OSBOURNE BANDの一員として活躍する一方、自身のソロ活動も精力的に行うスーパー・ギタリスト GUS G.。そんな多忙を極める彼が、20年弱の活動歴を誇る自身のバンド FIREWINDを再始動させ、8枚目となるニュー・アルバムを完成させた! これでもかというほどメロディックなパワー・メタルに徹している今作は、Dennis Ward(PINK CREAM 69/UNISONIC)が全面プロデュースしており、メタル然とした図太く高らかに響き渡る歌声を持つヴォーカリストを新たに加え、真骨頂を提示している!
今谷 重治【ライター推薦】
ATTILA / 『Chaos』
GENRE : POST HARDCORE, RAPCORE
極悪パーティー野郎どもが最強進化!
全方位死角なしのニュー・アルバム!
“アトランタの極悪パーティー野郎”ATTILAが、さらなる進化を遂げたニュー・アルバムをドロップ! 今作ではデスコア×ラップというだけでなく、ニューメタル/インダストリアルのメロディックな部分やセクシーさも兼ね備え、全方位死角なしのパワーアップぶりを見せつけている。もちろん、それは回顧主義や落ち着きに通じるものではなく、デスコアという側面から見ても突き抜けたヘヴィネスを発揮しているし、Fronzがソロのラップ・プロジェクトで鍛えた攻撃的で反骨心に溢れたラップも強度を増している。
山本 真由【ライター推薦】
AVENGED SEVENFOLD / 『The Best Of 2005-2013』
GENRE : METAL
PANTERA、BLACK SABBATHのカバーも収録!
A7X初のベスト・アルバム、全18曲2枚組仕様で完成!
ワーナー在籍時にリリースしたアルバム4枚の中から選んだ代表曲に加えて、PANTERAやBLACK SABBATH、IRON MAIDENのカバー曲なども収録された、全18曲2枚組仕様のバンド初のベスト盤。残念ながら、メンバー自身が関与していないベスト盤とのことで、“A7X初心者にオススメ”などと軽々しく言えたものではないが、ずらりと並んだ名曲群は、彼らの偉業を端的に示すものであろう。蛇足ながら、本作がきっかけで彼らの音楽に興味を持たれた方々には、ぜひオリジナル・アルバムにも耳を傾けてほしいと切に願う。
井上 光一【ライター推薦】
DISTURBED / 『Live At Red Rocks』
GENRE : Nu-METAL, HEAVY METAL
“KNOTFEST JAPAN 2016”にて再来日を果たしたDISTURBED
キャリア初のライヴ・アルバムをリリース!
2016年8月に1万人規模の会場で行われた公演で、余計な装飾などは一切なし、鉄壁の演奏と突出した歌唱力が生々しい音像でもって迫りくる1時間は、実に濃密。初期の名曲から最新作の楽曲までバランス良く選ばれたセットリストも、若いファンから往年のファンまで満足させるものであろう。2000年代初頭、特異な存在感と共にシーンに躍り出た彼らを個人的にずっと見守ってきたが、今や5作連続で全米チャート初登場1位という記録を打ち立てるまでになった彼ら流のヘヴィ・メタルが凝縮された好ライヴ盤である。
井上 光一【ライター推薦】
KILLSWITCH ENGAGE / 『Beyond The Flames』
GENRE : METALCORE
メンバー個別インタビュー含むドキュメンタリー&
Jesse復帰後の各国でのライヴ模様収録の2nd映像作品!
2016年は初代ヴォーカリストであるJesse Leach復帰後2作目のアルバムをリリースし、シーンにその存在感を存分にアピールし続けるKsEによる2枚目の映像作品。バンドの歴史を現メンバーの個別インタビューと共に振り返る1時間以上にも及ぶドキュメンタリーと、2012年のJesse復帰後に出演した各国での貴重なライヴ映像が全17曲という特大ボリュームで収録されている。総じてKsEの堂々たるステージングを魅力的に捉えた作品であろう。映像はBlu-rayのみで、2014年のハロウィン・ライヴの音源を収めたCDも付属する。
今谷 重治【ライター推薦】
DOPE / 『Blood Money Part 1』
GENRE : Nu-METAL
初期メンバー復帰! 15年ぶりの新作は2部構成からなる第1部!
当初のリリース予定から2年半も遅れて、DOPEのニュー・アルバムがその全容を現した。不穏でダークなサウンドの中に、何とも言えないキャッチーさがあるのは相変わらず。変則的なリフに中毒性のある楽曲、ヘヴィでありながらダンサブルに仕上がっている楽曲、メロディが立ってる楽曲、エレクトロ・サウンドの使い方が存在感のある楽曲など、聴いていると曲を追うごとにこれまでの彼らの持ち味+αで新しさを感じられる作品となっている。ちなみに、今作は2部構成からなる新作“Blood Money”の第1部。
山本 真由【ライター推薦】
PALISADES / 『Palisades』
GENRE : SCREEMO, POST HARDCORE
“激ロックGIG vol.4”で初来日を果たしたPALISADES
全編通して超エモーショナルな新作が完成!
前作からちょうど2年でのリリースとなった今作は、これまでのエレクトロ主体のラウドでノリノリなサウンドは鳴りをひそめ、全編通して超エモーショナルな1枚に仕上がっている。ピコピコしたサウンドを期待していたら肩透かしだが、このエモーション溢れるサウンドとヴォーカル・ワークは昨今のシーンの大作志向、壮大なサウンドを求める流れに沿った、意欲的な方向性の転換と言ってよいだろう。変にこだわりすぎることなく、スルスルと新たな表現を聴かせてくれる彼らの器用さには感心させられる。
米沢 彰【ライター推薦】
GONE IS GONE / 『Echolocation』
GENRE : INDUSTRIAL METAL, EXPERIMENTAL
MASTODON、AT THE DRIVE-IN、QUEENS OF THE STONE AGEらによるスーパー・バンド GONE IS GONEが放つ、初のフル・アルバム!
2016年に結成され、同年7月にはデビューEPをリリースしてそのドープな世界観で多くの音楽ファンを唸らせたスーパー・バンド GONE IS GONEが、早くもフル・アルバムを完成させた。そのアートワークからも伝わるように芸術的な視点でのインダストリアル感やメタル感を、ひとつの映画を仕上げるかのような高尚な感性で磨き上げ、メンバーひとりひとりの個性を尊重した作品を作り上げている。深く、深く、深海に沈んでいくような怖さと快感を併せ持った今作であなたは何を感じるのか。
今谷 重治【ライター推薦】
Victim of Deception / 『VICTIM OF DECEPTION』
GENRE : DEATHCORE
東京発の新世代デスコアVoD、TRIPLE VISION移籍第1弾
壮絶な轟音で聴き手を呑み込むセルフ・タイトル作完成!
デスコアのおどろおどろしいムードや、メタルコアの屈強な破壊力を高めつつ、これまでと違う新たなチャレンジを盛り込んだ今作。冒頭からピロピロギターが飛び出すTrack.3はドラマチックな展開で聴き手を引きつける。さらにTrack.4はストーナー・ロックばりに沈み込んだ曲調で、速さに頼らせない不気味さがまたかっこいい。そして、ラストを飾るTrack.6は細部にこだわったアレンジと、生き物のように蠢く躍動的な曲調も最高だ。着地点が見えないまま、壮絶な音の嵐に呑み込まれていくような快感を覚える。
荒金 良介【ライター推薦】
FOAD / 『Saturation』
GENRE : POST HARDCORE
TRIPLE VISIONが放つ若きポスト・ハードコアの新鋭
メロディアス&ヘヴィな骨太サウンドで新時代の訪れを告げる新作リリース!
横浜を拠点に活動する4人組のニューEP。スクリームはもちろん、クリーン・パートでも耳を惹きつける歌心を発揮するヴォーカル。加えて、足腰の強い骨太なバンド・サウンドは20代前半とは思えない説得力がある。メタルコアのたくましい筋肉を見せつけながら、繊細なメロディ・ライン、随所に合唱コーラスを織り込むなど、聴き手との一体感を高めるアプローチも奏功。大振りのリフが効果的なTrack.1はきめ細かなアレンジ・センスも冴え渡り、語りパートを入れたTrack.7は壮大なスケール感のある曲調。
荒金 良介【ライター推薦】
【激ロック】
ラウドミュージックに特化したフリーマガジン、ポータルサイトの運営、そして国内外のバンドを招聘してのライブイベント、13年間続くROCK DJパーティーの企画、運営を行っている。さらには渋谷宇田川町に位置する「Music Bar ROCKAHOLIC」と同じく宇田川町にあるロックファッション・ショップ&通販サイト「GEKIROCK CLOTHING」の運営など、クロスメディアを超えたクロスカルチャー展開をシーンに仕掛けるラウドミュージック専門のクリエイティブ集団である。
タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM) PUNK/EMO
掲載: 2017年01月13日 17:38