注目アイテム詳細

ビル・エヴァンス-ゴメス-ディジョネット@オランダ・ヒルフェルスム LP完全先行発売

Bill Evans

 

ビル・エヴァンス、エディ・ゴメス、ジャック・ディジョネットによるトリオの3つ目の音源にして、最高の演奏の記録!驚くべき音源が、またもResonanceの手によって発掘され、陽の目を見ます。

エヴァンス、ゴメス、ディジョネットによるトリオは活動期間がわずか6ヶ月。昨年初頭までは、このトリオの音源は『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』のみと言われていたところに、まさかのスタジオ録音の存在が明らかになり『Some Other Time』として作品化。文字通り、歴史の一頁が書きかえられましたが、実にその2 日後の記録が発見され、歴史の一頁を新たに明らかにします。

1968年6月22日オランダのヒルフェルスムで行われたコンサートの音源。これはNetherlands Radio Unionのもので、音質もリアルにして最高!しかし、なにより、この日のトリオの演奏が興味をそそってやみません。モントルーの舞台をふみ、パワフルな演奏を見せた3 人は、その後MPS のスタジオへ。そのスタジオでの集中した時間がトリオのなにかを変えたのか、この日の調子がよかったのかは、全ツアー音源を聴かないと判明しませんが、ビル・エヴァンスの美しさはもちろんのこと、この日のトリオのインプロヴィゼーションの”様”には、その前とは明らかに違うダイナミズムがあるのです。もちろん、一期一会のライヴには、スタジオ録音とは違った演奏が存在するもの。しかし、ここに記録された音源は、スタジオ録音とライヴという違いを越えたトリオの変化とも思えます。

特に、ジャック・ディジョネットの演奏は、ピアノの美しさに寄り添いつつ、しなやかなシンバル・ワークあり、ブラッシによる繊細さを保ちつつトリオをプッシュする場面あり、バンドを鼓舞するパワフルなドラミングあり。クライマックスとも言える“Nardis”を聴けば、ディジョネットがこのバンドの中で、より自由を獲得し、かつ、バンドを別の次元に引き上げている様子も伺えます。

もちろん、至高のエヴァンス・サウンドは絶品!『Some Other Time』でも聴かれた“Very Early”の他、バート・バカラックの名曲“Alfie”や、“Emily”といったバラード曲も最高の魅力。ビル・エヴァンスのこれぞエヴァンス!という詩的な演奏の素晴らしさは言うまでもありません。

『Some Other Time』の解説書に掲載されたゴメス、ディジョネットの言葉によれば、“この後のロンドン、ロニー・スコッツでのライヴがとにかく素晴らしかった”とあり、今回もディジョネットがその時を振り返りますが、ディジョネットは、このヒルフェルスムの音源を聴いて相当な驚きを覚えた様子がライナーを読むと伺えます。というのも、ディジョネット自身、“集中力もみなぎるこの演奏が捕らえられていたことがうれしく、ほとんど忘れ去られようとしたこの音源がリリースされるなんて、本当に素晴らしい”と語り、スタジオ録音時のインタビューとは明らかに違う熱のこもった様子も見せるのです。

そののち、マイルス・デイヴィスがディジョネットのセンスを確信。バンドに引き連れていってしまった結果、このトリオは6ヶ月という短命になるものの、それも、このトリオが素晴らしい演奏をしていたことを証明する歴史的事実。ロニー・スコッツでの音源がさらに、発掘されないか・・・などというのは夢のまた夢かも知れませんが、本作は、見果てぬ大きな夢と妄想をも抱かせてやまない歴史的音源の作品化と言えます。

『Some Other Time』のみならず、『モントルー・ジャズ・フェスティヴァルのビル・エヴァンス』を愛聴する全てのファンの方、正に必聴の一作です!

LP(180g重量盤)
シリアルナンバー入り(予定)
数々の写真と証言を収めた豪華解説書付

【収録曲】
1. You’re Gonna Hear from Me (4:30)
2. Very Early (5:14)
3. Who Can I Turn To? (5:36)
4. Alfie (5:29)
5. Embraceable You (5:05)
6. Emily (4:22)
7. Nardis (8:34)
8. Turn Out the Stars (4:53)
9. Five (2:26)

メンバー:Bill Evans(p), Eddie Gomez(b), Jack DeJohnette(ds)

タグ : リイシュー ジャズ復刻&発掘

掲載: 2017年02月24日 18:09