ラトル&ロンドン響のフランス・プログラム!LSO Liveから初の映像作品が登場!(1DVD+1Blu-Ray)
LSO Liveから、映像商品の初登場!ラトル渾身のフランス・プログラム。LSOのパート間の響きの絶妙なバランスの巧さが存分に引き出されたライヴです。
LSO Liveでは、2012年から、バービカン・センターでの演奏会をライヴ収録してきていますが、このたび満を持しての映像商品初登場(ブルーレイディスクにボーナスとして映像が収録されていたものもありましたが、純粋な映像商品としては初)。DVDとブルーレイがセットになったかたちでの発売となります。映像監督はフランソワ=ルネ・マルタン。2017年9月から正式に音楽監督に就任するラトル。既にLSO Live からはシューマンの楽園とペリ(LSO 0782)がリリースされており、相性の良さと信頼度の高さは広く認められているところ。ラヴェル、デュティユーというフランス音楽の核を成す存在である作曲家の作品と、ラヴェルに師事したドラージュの作品も取り入れたフランス・プログラム、注目です。
ラヴェルの「クープランの墓」のオーケストラ版は、とりわけオーボエに超絶技巧が要求されますが、首席奏者スタンキエーヴィチが完璧な演奏を披露。デュティユーの「夢の樹」はラジオ・フランスの委嘱を受けて、I.スターンとフランス国立管のために、1983-85 年にかけて作曲、1985年に初演されました。木が枝や葉を伸ばしていくように、連続して増えていくプロセスを描いた作品を、名手カヴァコスとLSOが見事な集中力で展開。
「メタボール」は、ドビュッシーを思わせる響きの変奏曲のかたちをとった作品。LSOの音響の混ざり合いの妙を楽しめます。ドラージュの「4つのインドの詩」は、1912年にソプラノと室内アンサンブル(フルート2、オーボエ、クラリネット2、弦楽四重奏)のために作曲されたもの。ドラージュはラヴェルに師事し、「俳諧」など、異国趣味の作品をのこしています。この「4つのインドの詩」は、インド旅行の後に書かれ、インドの旋律とリズム形式を西洋の楽器で様々に再現する作品。ジュリアン・ブロックの歌唱も光る、貴重な新録音の登場です。そしてプログラムの掉尾を飾るのは、ラトルがこれまでに頻繁に取り上げている得意演目、ダフニスとクロエ第2組曲。ラトルの緻密な指揮にLSO が一ミリの乱れもなく反応しています。
(キングインターナショナル)
ジュリア・ブロック(ソプラノ)
アメリカ出身のソプラノ。オペラから歌曲、室内楽まで、また古典から現代まで、幅広いレパートリーをもち世界で活躍している。ピーター・セラーズはアーティスティック・パートナー。2016年夏にはセラーズが新演出を手がけたサーリアホの「シモーヌの受難」に登場、絶賛された。このドラージュの「4つのインドの詩」がLSO デビュー作。
レオニダス・カヴァコス(ヴァイオリン)
澄んだ音と端正な演奏スタイルで、現代でも最高のヴァイオリニストの一人。アテネの音楽一家に生まれ、1985年シベリウス国際コンクール、98年パガニーニ国際コンクールで優勝。ゲヴァントハウス管、ロンドン響、クリーヴランド管といったオーケストラの常連ソリストとして活躍、幅広いレパートリーでリサイタルや室内楽にも力を入れ、CDも多くの賞を受賞している。
【曲目】
モーリス・ラヴェル:クープランの墓(プレリュード-フォルラーヌ-メヌエット-リゴドン)
アンリ・デュティユー:ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」
モーリス・ドラージュ:4つのインドの詩
アンリ・デュティユー:メタボール
モーリス・ラヴェル:バレエ「ダフニスとクロエ」第2組曲
【演奏】
サー・サイモン・ラトル(指揮)
ロンドン交響楽団
レオニダス・カヴァコス(ヴァイオリン)
ジュリア・ブロック(ソプラノ)
【収録】
2016年1月13日、バービカン・ホール(ライヴ)
映像監督:フランソワ=ルネ・マルタン
オーディオ・プロデューサー:ニコラス・パーカー
サウンド・エンジニアリング:クラシック・サウンド・リミテッド
[録音情報など]Audio 2.0 stereo 24bit 48kHzPCM
サイモン・ラトル&ベルリン・フィル/ヴァルトビューネ2007~ラプソディーズ
ベルリン・フィルが毎年シーズンの最後に野外で行うヴァルトビューネ・コンサート。毎年6月の最終日曜日に行われ、野外コンサートならではのリラックスした会場の雰囲気の中、至福の音楽を楽しめるコンサートです。ヴァルトビューネは、古代ギリシャの円形劇場をモデルに、1936年のベルリン・オリンピックに合わせて造られた建造物の一つ。当初はディートリヒ・エッカートビューネという名称で、オリンピックでは器械体操などの競技が行われました。オープンエアのコンサートながら、聴衆により良い音を届けていることにも定評があり、ベルリン郊外の森に広がる開放的な場所で行われるコンサートは、ベルリンっ子だけではなく世界中から集まってきます。
今回単売化されていなかった2007年の映像がDVDで登場です。シンフォニック・ラプソディと題した狂詩曲の夜です。プログラムは、ラトルが偏愛するシャブリエの代表作《スペイン》でスタート。シャブリエがスペインに滞在した時に魅せられた印象を描いた曲です。ディーリアスのイギリス的狂詩曲≪ブリッグの定期市≫。この曲はイギリスの小さな町の伝承曲を基にしています。当時イギリス全土の民謡を採集して回っていたパーシー・グレインジャーが蓄音器で録音し、後に合唱曲として発表したものを、ディーリアスが気に入って管弦楽のために編曲した作品。そしてスティーヴン・ハフのピアノによるラフマニノフの≪パガニーニの主題による狂詩曲≫、ドビュッシーの秘曲「クラリネットと管弦楽のためのラプソディ第1番」をベルリン・フィルの首席奏者フックスがソロをつとめます。スペインからイギリス、そしてドヴォルザーク、ラフマニノフのスラヴ音楽で構成されたプログラムは、ラトルならではの洒落たセンスを感じさせます。
(キングインターナショナル)
【曲目】
シャブリエ:狂詩曲《スペイン》
ディーリアス:イギリス的狂詩曲《ブリッグの定期市》
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
ドヴォルザーク:スラヴ狂詩曲第1番
ドビュッシー:クラリネットと管弦楽のためのラプソディ第1番
エネスク:ルーマニア狂詩曲第1番
プロコフィエフ:《3つのオレンジへの恋》より抜粋
パウル・リンケ:ベルリンの風
【演奏】
サー・サイモン・ラトル(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
スティーヴン・ハフ(ピアノ)
ヴェンツェル・フックス(クラリネット)
【収録】
2007年6月ベルリン、ヴァルトビューネ(ライヴ)
映像監督:ハンス・フルシャー
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2017年04月25日 00:00