マティアス・ゲルネ、ハーディングとのワーグナー・プロジェクト(2枚組)
世界最高峰のバリトン、マティアス・ゲルネ2017年最新盤。ハーディングとのワーグナー・プロジェクト!
ゲルネとハーディング率いるスウェーデン放送交響楽団による、ワーグナーの登場。ワーグナーの舞台作品から、「神と人間」そして「贖罪」をテーマに、バリトンやバスのためのよりすぐりの場面、そして管弦楽を集めています。
ゲルネは2017年9月のペトレンコ率いるバイエルン国立歌劇場「タンホイザー」公演のヴォルフラム役でも絶賛されたことが記憶に新しい、まさに世界最高のバリトン。
いっぽうのハーディングは2016年9月からパリ管弦楽団の音楽監督にも就任するなど、ますます脂がのってきています。ワーグナーに特化したアルバムは今回が初ですが、前奏曲などはしばしば演奏会でも取り上げてきており、満を持しての録音といえるでしょう。織り込まれた様々な要素におぼれることなく、オーケストラを豊かに歌わせ響かせている指揮ぶりはさすが。
ゲルネの歌唱は、彼がまさに今世界最高峰のバリトンであることを実感させるに十分なもの。歌詞の一語一語に込められた深い表情と安定感に圧倒されます。1967年生まれのゲルネと1975年生まれのハーディングによる、新しい世代の至高のワーグナーの登場といえるでしょう。
(キングインターナショナル)
『ザ・ワーグナー・プロジェクト』
【曲目】
R.ワーグナー(1813-1883):
[CD1] 「神と人間」
『ニュルンベルクのマイスタージンガー』(1868)より
・第3幕への前奏曲
・ザックス「ニワトコのモノローグ」
『トリスタンとイゾルデ』(1865)より
・前奏曲
・マルケ王「本当にそうしたと?」**
・イゾルデの愛の死
『ラインの黄金』(1869)より
・ヴォータン「暮れに太陽の瞳が輝いている」**
『ヴァルキューレ』(1870)より
・ヴォータンの別れと間の炎の音楽
[CD2] 「贖罪」
『さまよえるオランダ人』(1843)より
・序曲
・オランダ人のモノローグ「期限は過ぎた」
『タンホイザー』(1845)より
・夕星の歌
『パルジファル』(1882)より
・第1幕への前奏曲
・アンフォルタス「Ja - Wehe! Wehe! Weh uber mich!」
・聖金曜日の音楽
【演奏】
マティアス・ゲルネ(バリトン)
ダニエル・ハーディング(指揮)
スウェーデン放送交響楽団
トーヴェ・ニルソン(メゾ・ソプラノ)*
マッツ・カールソン(テノール)**
【録音】
2016年3月21-24日、2016年5月26-31日、ストックホルム、ベルワルトホール