リフシッツの新録音はベートーヴェンの2名作!“月光”&“ディアベッリ変奏曲”
広大無辺、未踏の沃野を切り拓く。若き巨匠リフシッツの驚異のピアニズム
ベートーヴェン晩年の大作「アントン・ディアベッリのワルツによる33の変奏曲」は、「音楽史上もっとも偉大な変奏曲」と褒め称えられながらも、その晦渋さで知られる作品です。単純なワルツが変容しながら巨大な宇宙を作り上げていくさまは、まさに楽聖ベートーヴェンの神業。ロシア・ピアニズムを継承する若き巨匠リフシッツは、圧倒的なヴィルトゥオジティに支えられた大胆な解釈によって、この難解な傑作を鮮やかに切り拓いてみせます。併録の「月光ソナタ」も古典的な佇まいと新鮮な感覚が共存した味わい深い演奏です。なお、ジャケット表紙記載のアルバム・タイトル「AN DIE FERNE UNSTERBLICHE GELIEBTE(遠くの不滅の恋人に寄せて)」は、作品の被献呈者である二人の女性(「ディアベッリ変奏曲」→アントーニエ・ブレンターノ/「月光ソナタ」→ジュリエッタ・グイッチャルディ伯爵令嬢)が、ベートーヴェンの「不滅の恋人」の候補とされていることに因んでいます。
(若林工房)
【曲目】
ベートーヴェン
ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調作品27-2《月光》
ディアベッリの主題による33の変奏曲作品120
【演奏】
コンスタンチン・リフシッツ(ピアノ…ベーゼンドルファーModel 275)
【録音】
2017年10月9日~12日、相模湖交流センター
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年03月01日 00:00