クリスティアン・テツラフの新録音はバルトーク“ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番”!
J.S.バッハの無伴奏、ベート-ヴェンの三重協奏曲に続くクリスティアン・テツラフの最新盤は、20世紀の名曲として名高いバルトークのヴァイオリン協奏曲集。今回は人気指揮者リントゥとフィンランド放送交響楽団が伴奏を務めるという万全の体制のもと、テツラフが伸びやかな演奏を聴かせます。
かつて、バルトークのヴァイオリン協奏曲といえば、1937年から1938年に作曲された「第2番」のみが知られていました。民謡風の素材や四分音までが用いられた重厚で緊張感あふれる楽想は、円熟期のバルトークらしい特徴を持ち、数多くのヴァイオリニストたちが愛奏しています。ながらくバルトークのヴァイオリン協奏曲はこれ1曲のみとされていましたが、バルトークの死後、1907年から1908年頃に作曲された青年期の協奏曲(シュテフィ・ゲイエルに献呈)が発見され、こちらを第1番と呼ぶようになりました。この時期のバルトークは未だ民族音楽には目覚めておらず、この協奏曲も当時影響を受けていたワーグナーやリヒャルト・シュトラウスにも似た後期ロマン派風の雰囲気をまとっています。
テツラフとリントゥは2曲のスタイルを的確に弾き分けることで、バルトークの作風の変遷を表現するとともに、後期バルトーク作品における民族音楽と前衛音楽の融合もはっきり見せています。
(ナクソス・ジャパン)
『バルトーク(1881-1945):ヴァイオリン協奏曲集』
【曲目】
バルトーク:
ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112
ヴァイオリン協奏曲第1番 Sz.36
【演奏】
クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)
ハンヌ・リントゥ(指揮)
フィンランド放送交響楽団
【録音】
録音時期:2017年10月18日-19日
録音場所:ヘルシンキ・ミュージック・センター
録音方式:デジタル(ライヴ)
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2018年03月19日 00:00