フォークト、クリスティアン&ターニャ・テツラフ、ブントロック/ブラームス:ピアノ四重奏曲第2番、第3番(2枚組)
ラルス・フォークトが、亡くなる半年前に録音していたブラームスのピアノ四重奏曲が登場。
フォークトが深く傾倒していた作曲家の一人がブラームス。彼とテツラフ兄妹たちはピアノ四重奏曲の全集録音を計画していました。彼らは2022年3月3日と4日にセッションで第2番を収録。4日の晩には第2番を演奏するコンサートが予定されていましたが、急遽第3番も加えて演奏しました。このディスクの第2番はセッションから、第3番はそのライヴから採られています。後者はいわゆる一発録りに限りなく近い状態と思われますが、クリスティアン・テツラフによればフォークトが発売を望んでいたとのことで、追悼盤としてリリースすることになりました。
ブックレット(英語・ドイツ語、各9ページ)には3人の奏者たちへのインタビューが掲載されており、その中でこの2曲をクリスティアンは「夏と冬」、ターニャは「光と影」に例え、ターニャは更に「ブラームスのことを、厳格な作曲家だから感情をあらわにしたり感傷的になったりしないと言う人もいますが、ラルスは先入観にとらわれることなく、ブラームスの音楽で踊ったり、笑ったり、泣いたり、ブチ切れたりしたし、私たちもまったく同じノリで音楽を奏でました」と回想しています。
尚、2022年6月に彼らはフォークトが主宰するハイムバッハの音楽祭で第3番を演奏していますが、クリスティアンによればそれは、フォークトの体調悪化の影響が表れてしまったのでCD化はしないとのことです。
※国内仕様盤には原盤ブックレットのインタビュー全訳が付きます。
(ナクソス・ジャパン)
※国内仕様盤には原盤ブックレットのインタビュー全訳が付きます。
【曲目】
ヨハネス・ブラームス(1833-1897):
[CD1]
ピアノ四重奏曲第2番 イ長調 Op. 26(1861)
1. I. Allegro non troppo
2. II. Poco adagio
3. III. Scherzo: Poco allegro
4. IV. Finale: Allegro
[CD2]
ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 Op. 60(1855-75)
1. I. Allegro non troppo
2. II. Scherzo: Allegro
3. III. Andante
4. IV. Finale: Allegro comodo
【演奏】
ラルス・フォークト(ピアノ)
クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)
バルバラ・ブントロック(ヴィオラ)
ターニャ・テツラフ(チェロ)
【録音】
2022年3月3-4日
Sendesaal Bremen(ドイツ)
(CD2のみライヴ録音)
総収録時間:81分
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2024年07月25日 00:00