10月21日更新:『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』50周年記念エディション発売記念、 マスターズ・チョイス ビートルズ・スペシャル!毎日更新!
最もカラフルなアルバムといえばこれでしょう
The Beatles『マジカル・ミステリー・ツアー』
個性派ぞろいの楽曲を収録した『マジカル・ミステリー・ツアー』の中でもひときわ異彩を放つ“アイ・アム・ザ・ウォルラス”。RED WARRIORSのシングル『バラとワイン』のカップリングとして収録されていたカヴァー・ヴァージョンでこの曲を初めて聴いたのですが、ストレートなロック・アレンジをほどこされたレッズ版を聞きなれていたため、オリジナルの良さがしばらく分からないという、変にチューニングされた「耳」になっていたのは今になってはいい思い出です(ニッコリ。メロディやストリングスなど多彩な楽器を用いたアレンジにより、アルバムのカラフルさが演出されているのは当然のこと、この時期のスタジオワークで獲得した逆回転やテープコラージュなどのエフェクティヴなレコーディングテクニック、緩急をつけたリズムアレンジなども彩を加えることに大きく寄与しています。表題曲の“マジカル・ミステリー・ツアー”がまさにそれで、パートごとのリズムアレンジが、映画における場面転換を想起させます。リズムといえば“ ストロベリー・フィールズ・フォーエバー”についても言及せざるを得ないでしょう。実際に訪れたことが無くても何故かストロベリー・フィールズに対する郷愁のようなものを感じてしまうのは、サビ部分のドラムとグリッチノイズのようなテープコラージュ(?)が「どこどこ」と、心の奥底の集合的無意識を刺激するからに違いありません。最終曲が“愛こそはすべて”というサイケデリックな時代を象徴するタイトルなのもいいですよね。
オンライン佐々木正昭
佐々木正昭の「私とビートルズ」
恥ずかしながらビートルズの正規作品を買ったのは、20才を過ぎてからでした。興味が無かったからではなく、高かったからです。「高い?」と疑問に思うかたも多々おられると思います。理由を説明します。当時、私は新譜以外を新品で買うという頭が全くありませんでした。ビートルズは永遠のマスターピース。つまり、中古でも値崩れしない=高いという事です。ビートルズは「いつか買うリスト」にしっかりと登録されていましたが、なかなか購入設定価格(1,000円以下)の商品に出会う事がありませんでした。そんなある日、いつものようにワゴンセールをあさっていると、掃き溜めに鶴が!そうですビートルズがあったのです。それも、飛び切りのヤツです。『Rubber Soul』です。やりました。ありがとうございます、ワゴンセール。ワンコイン、500円(当時は消費税が5%だったので、正確には525円)。そんなリーズナブルな価格から容易に推測できますが、盤のコンディションは最悪でした。しかし、音飛びもなく聴くには十分。しばらくの間、なんどもリピートして聞き込んだという事でした。おしまい。
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掲載: 2018年10月21日 17:30