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デイヴィッド・クロスビー(David Crosby)新作はベッカ・スティーヴンス、マイケル・リーグ、ミシェル・ウィリス参加の『Here If You Listen』

David Crosby

バーズからCSN、ソロと60年以上に亘って自身の音楽世界を追い求めてきた、デイヴィッド・クロスビー。キャリア半世紀以上を経ても尚、社会を見詰め、音楽を探求し、メッセージを発信し続けている彼だが、そのクリエイティヴな意欲は少しも衰えていない。

その彼が新たなソロ・アルバムをリリース!ここ数年、1-2年に1枚というハイペースで作品を発表し続けているが、今作も前作『SKY TRAILS』から僅か1年で完成させている。前作ではジャズという新境地を打ち出したクロスビーだが、今作では2016年発表の『LIGHTHOUSE』でタッグを組んだメンバー:シンガー・ソングライター/ギタリストのベッカ・スティーヴンス、スナーキー・パピーのマルチ・インストゥルメンタリスト、マイケル・リーグ、そしてシンガーソングライター/キーボード・プレイヤーのミシェル・ウィリスとのコラボレーションによるアルバムとなる。

アルバムの殆どはニューヨーク州ブルックリンにあるアトランティック・サウンド・スタジオでレコーディングされたという。アルバムからは先行トラックとして1曲目となる「Glory」が公開されているが、この流れるように美しいアコースティック・ナンバーで、クロスビーはベッカとミシェルとヴォーカルを分け合い、美しいハーモニーを作り出している。本作『HERE IF YOU LISTEN』は、2016年の『LIGHTHOUSE』で生まれたコラボレーションと音世界を一層深く掘り下げ、より広く展開した作品なのだ。ソングライティングも全員で行い、プロデュースはマイケルが手掛けつつ、他の3人も共同プロデューサーとして名を連ねている。

作品全体を流れるのは、余計なものを削ぎ落としたシンプルでミニマルなアコースティック・サウンドとメンバーによる鮮やかなハーモニー。しかしそれぞれのミュージシャンが持つ様々なバックグラウンドや豊かな音楽性が重なり合い、混ざり合い、繊細で細やかなトーンと音色が組み合わさった、新たな音楽世界が出来上がっている。一方で歌詞は、今日の混沌とした世界を見詰めた、リアルな感情と深い洞察が冴えわたるものとなっている。「まったく異なったバックグラウンドを持ち、互いをリスペクトし、献身的に自身の作品に打ち込んでいる4人のミュージシャンが、自分たちにとって意味あるものを作ろうと集まって出来たものを、純粋に大好きだと思った」 本作について、ミシェル・ウィリスはそう語っている。特にクロスビー、スティルス&ナッシュが活動を休止している状況である今、クロスビーは今回のアルバムについてこうも語っている:「もしクロスビー、スティルス&ナッシュのようなグループから離れることが、崖から飛び降りるようなものだと例えるなら、ライトハウス・バンドと出逢ったことは、落ちている途中に羽が生えたような感じだ」さらに彼はこうも続けている。「彼ら3人は、驚くべき才能の持ち主だから、彼らと一緒にアルバムを作らない選択はなかったんだよ」

アルバムの発売に続き、クロスビーはLIGHTHOUSE BANDを従えて全米ツアーを行うことを発表。若き仲間たちとともに、彼は新たなアメリカン・ミュージックの地平を目指す――。

 

【収録曲】
01. Glory
02. Vagrants of Venice
03. 1974
04. Your Own Ride
05. Buddha on a Hill
06. I Am No Artist
07. 1967
08. Balanced on a Pin
09. Other Half Rule
10. Janet
11. Woodstock

掲載: 2018年10月25日 11:34