アレクサンダー・クリッヒェルの新録音はベートーヴェン、シューマン、クライスラー、ワーグナーを収録!『遥かなる恋人に寄す』
クリッヒェルがその美しいピアニズムで描き出すさまざまな「愛」と「憧れ」の姿。
ドイツの俊英ピアニスト、アレクサンダー・クリッヒェル。22歳にしてソニー・クラシカルと専属契約を結び、数々のドイツの名門オーケストラでコンチェルト・デビューを果たし、一方では数学も学んだという天才肌のピアニスト。
これまで、ショパン、ラヴェル、ロシア、ドイツものの4枚のアルバムを録音してきました。
今回はクリッヒェルが最初に録音したアルバム「春の夜~メンデルスゾーン、シューベルト、リスト、シューマン」に続く、ドイツ文学的な強いテーマ性を持つ作品を1枚に収めた注目盤です。
最初のベートーヴェン「遙かなる恋人に寄す」は、ベートーヴェンが中期の「傑作の森」の時代を終え、スランプに陥っていた時期の作品といわれていますが、後期に入る直前の時期でもあり、作曲家としての筆致は熟練されており十全なる作曲技法が織り込まれたもの。それをリストが、ピアノ独奏用に編曲した版での演奏。
シューマンの交響的練習曲は、ピアノは一楽器であるにとどまらない豊かな響きを奏でることを、主題と変容の華麗な展開で表現したもの。練習曲第7番の後に遺作の変奏曲5曲を挟む形で構成されています。
クライスラー(ラフマニノフ編)の「愛の悲しみ」「愛の喜び」の「悲哀」と「憧憬」の交錯、そしてワーグナー=リスト編「イゾルデの愛の死」といった壮大な感情が込められたものまで、豊富な演奏経験で培われたものが積み上げられ、あらためてクリッヒェルの豊かな音楽性が一層深く表れています。
(ソニーミュージック)
『遥かなる恋人に寄す』
【曲目】
1. ベートーヴェン=リスト編:「遙かなる恋人に寄す」S.469
2. シューマン:「交響的練習曲」Op.13(全曲)
3. クライスラー(ラフマニノフ編):「愛の悲しみ」
4. クライスラー(ラフマニノフ編):「愛の喜び」
5. ワーグナー=リスト編:「イゾルデの愛の死」S.447
【演奏】
アレクサンダー・クリッヒェル(ピアノ)
【録音】
2018年6月24-27日、ドイツ、レヴァークーゼン、Erholungshaus der Bayer
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年01月11日 00:00