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1950年来日録音も収録!ラザール・レヴィ&ヴィクトル・スタウ、スタジオ録音全集(2枚組)

ラザール・レヴィ

フレンチ・ピアノ・スクール・シリーズ第2巻!
ディエメ門下、ヴィクトル・スタウ&ラザール・レヴィ!

約150年間の歳月の中で、パリ音楽院の名教師たちによって育まれた独特のスタイルと名ピアニストたちの演奏を現代に蘇らせるAPRの新シリーズ「フレンチ・ピアノ・スクール」。
前作、「マリウス=フランソワ・ガイヤール&カルメン・ギルベール」(APR 6025)に続くシリーズ第2弾は、19世紀のパリ音楽院の名教師であり、古楽器協会の設立にも携わったルイ・ディエメ(1843-1919)の下で研鑽を積んだ2人のピアニスト、ラザール・レヴィ(1882-1964)とヴィクトル・スタウ(1872-1953)のスタジオ録音全集!
イスラエル、テル・アヴィヴの「シエナのピアノ(Siena pianoforte)」で1951年に録音されたラザール・レヴィのクラウン盤(7インチレコード)からの復刻はもちろんのこと、ペルー出身のヴィクトル・スタウの録音は極めて珍しく、今回のシリーズ第2弾はフレンチ・ピアノ・スクールの全容を知る上でも、非常に貴重なリリースとなることでしょう。
フレンチ・ピアノ・スクールの洗練されたピアニズムを、定評あるAPRの復刻でお楽しみください。
(東京エムプラス)

ラザール・レヴィ

【参考画像】日本ビクターSPレコード・アルバム
1950年日本録音:JAS136 / SD153-5
戦後初の外国人アーティストの来日を記念して日本ビクターが録音したもの。


1951年12月、イスラエル録音で用いられた「シエナのピアノ」について

「シエナのピアノ」とは、イタリア中部の都市、シエナで19世紀初頭に造られた、地震で倒壊したソロモン王の神殿の柱を響板にもつアップライト・ピアノです。このピアノはその後、豪華な彫刻(動物、植物、唐草模様)を施され、音響と形の美しさにより1867年にはパリ万国博覧会に出品されるほどとなりました。このとき、大作曲家のサン=サーンスがこのピアノを弾いています。翌年にはイタリア国王の楽器となり、イタリア皇太子の結婚式の際に、リストがラ・カンパネッラをこのピアノで弾いたという記録が残っています。その後、このピアノは第二次世界大戦中にドイツ軍により盗み出され、敗走時に漆喰に塗り固められて北アフリカの砂漠に捨てられますが、イギリス軍の地雷除去部隊により奇跡的に発見され、イスラエルで修復され再び往時の美しい姿と音色を取り戻しました。フランスのピアニスト、ラザール・レヴィは1951年12月14日にテルアヴィヴでコンサートを開いた際に、このピアノを試奏しました。レヴィは次のように語りました。

「これは私が今まで出会った中で最も驚くべきピアノです。クープランとスカルラッティの作品は、あたかもシエナのピアノのために書かれたかのように聴こえます。それに、バッハとモーツァルトを演奏することは、私が今まで演奏した他のピアノよりはるかに興味深いものでした。ドビュッシーの印象派音楽に関しては、これは絶対的な驚きでした。信じられない!と言わざるを得ません。」
(タワーレコード 商品本部 板倉重雄)

シエナのピアノ

【参考画像】シエナのピアノ

【収録曲目】
フレンチ・ピアノ・スクール ―― ヴィクトル・スタウ&ラザール・レヴィ ~ コンプリート・スタジオ・レコーディングス

◆ヴィクトル・スタウ
●ODEON録音/1927年-1929年
・ダカン:かっこう
・メンデルスゾーン:無言歌 Op.67-4
・ショパン:ワルツ第4番ヘ長調 Op.34-3《華麗なる大円舞曲》、ワルツ第11番変ト長調 Op.70-1
・シューマン:幻想小曲集より 夕べに Op.12-1、飛翔 Op.12-2、気まぐれ Op.12-4
・シューマン(リスト編):春の夜 S.568
・モシュコフスキ:愛のワルツ Op.57-5
・シンディング:春のささやき
・ドビュッシー:ゴリウォーグのケークウォーク、ミンストレル
・ラヴェル:リゴードン
・ルネ=バトン:カランテク付近の糸紡ぎ女たち
・スタウ:木陰で

◆ラザール・レヴィ
●HMV France録音/1929年-1937年
・モーツァルト:幻想曲ハ短調 K.475-17
・シャブリエ:木陰で、牧歌
・ドビュッシー:マスク
・デュカス:牧神のはるかな嘆き
・ルーセル:シシリエンヌ
・ラザール・レヴィ:前奏曲第1番、前奏曲第2番、前奏曲第5番

●日本ビクター録音/1950年
・ラザール・レヴィ:ワルツ
・クープラン:花開く百合、葦
・シューベルト:即興曲変イ長調 Op.142-2
・シューマン:夕べに、夢のもつれ
・ショパン:マズルカ第2番嬰ハ短調 Op.6-2、マズルカ第31番変イ長調 Op.50-2

●クラウン録音/1951年(シエナのピアノ使用)
・クープラン:葦
・ダカン:かっこう
・ドビュッシー:沈める寺

●Ducretet Thomson録音/1952年(プレイエル社製ピアノ使用)
・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330、ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331《トルコ行進曲付き》

●Pathe録音/1955年
・モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番イ短調 K.310

ヴィクトル・スタウ(ピアノ)、ラザール・レヴィ(ピアノ)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2019年02月14日 00:00