ジェレミー・ロレール&ル・セルクル・ドゥラルモニーによるスポンティーニの“歌劇「オリンピア」(1826年改訂版)”(2CD+BOOK)
イタリアに生まれたスポンティーニは30歳になる頃フランスへ移り、オペラ座などで成功を収め第一帝政時代に人気を博しましたが、1819年に初演された「オリンピア」の評判は芳しくありませんでした。
その後求められるままにドイツへ向かい、1821年にはE.T.ホフマンのドイツ語訳にて改訂版をベルリンで上演、こちらはラストをハッピーエンドに改訂した上に、舞台に象を登場させるなどのスペクタクルな演出もあり、大きな成功を収めました。
さらに1826年、ハッピーエンドはそのままに、言語をフランス語に戻して改訂された版をパリで上演。こちらが今回収録された最終版です。のちにベルリオーズにも多大な影響を与えたスポンティーニの豪華なオーケストレーション、多彩な音楽が大きな魅力の作品です。
舞台は紀元前300年のエフェソス。先のアレクサンドロス大王の娘オリンピアと王位を巡り、対立するカッサンドラとアンティゴネでしたが、オリンピアの失踪もあり、流血の事態を避けるために友情を結びます。オリンピアの代わりにアメナイスと結婚することにしたカッサンドラでしたが、実はアメナイスこそ姿を隠していたオリンピアであることを知ったアンティゴネは、カッサンドラへの復讐を誓います。しかしその半ば、アンティゴネは神の裁きを受け死去。カッサンドラは大王の亡霊とその妃スタティーラの許しを得、改めてオリンピアと結ばれるという物語です。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
ガスパーレ・スポンティーニ(1774-1851):歌劇「オリンピア」全3幕(1826年改訂版)
ヴォルテールの悲劇に基づく、M.デュラフォアとC.ブリフォーによる台本
【演奏】
カリーナ・ゴーヴァン(ソプラノ)…オリンピア
ケイト・アルドリッチ(メゾ・ソプラノ)…スタティーラ
マティアス・ヴィダル(テノール)…カッサンドラ
ヨゼフ・ワグナー(バリトン)…アンティゴネ
パトリック・ボレール(バス)…法王
フィリップ・スヴァジ(バリトン)…エルマス
ジェレミー・ロレール(指揮)
フランダース放送合唱団(合唱指導 エルヴェ・ニケ)
ル・セルクル・ドゥラルモニー(古楽器使用)
【録音】
2016年5月31日-6月2日
フィルハーモニー・ド・パリ
カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2019年03月04日 00:00