ヴァシュヘジ&ハンガリー国立フィル Bru Zane『ラロ:歌劇《イスの王》』 2CD+BOOK 2025年5月8日発売
ラロの野心的オペラ、国際的なベスト・キャストによる迫真の新録音登場!
2CD+BOOK
■作品詳細
カルナック王子率いる隣国との戦争がついに終結しようというイスの国が舞台。和平条約の条件は、カルナック王子がイスのマルガレード王女と結婚すること。しかし彼女が愛していたのは、妹ローゼンの許嫁であるミリオでした。この叶わぬ恋が復讐心を煽り、やがて恐ろしい洪水を引き起こすことになります。
歌劇での成功を目指していたエドゥアール・ラロはこの物語にインスピレーションを大いに刺激され、緊迫感あふれる劇的な展開を音楽で見事に描き出しました。登場人物たちは激しい情熱に突き動かされ、ワーグナーの影響を強く受けた色彩豊かなオーケストレーションがこれを支えます。中でもマルガレードは、フランス・ロマン派のオペラにおいて最も成功した役の一つに数えられるべき存在でしょう。本作は1881年の完成後演奏の機会に恵まれませんでしたが、ついに1888年パリで初演されて大成功を収め、その後フランス国内外で再演されるたびに熱狂的な反響を呼びました。上演時間はわずか2時間足らずでありながら、描かれる場面は実に劇的。ブルターニュの祭り、サン・コランタンの超自然的な顕現、オルガンの響きに包まれる結婚式、そしてクライマックス──その荒れ狂う表現は、圧倒的な迫力を持っています。
1957年のクリュイタンスによるEMI盤以降、決して録音に恵まれているとは言えないこの作品に、ハンガリーから突如新録音が登場。フランス勢の生きの良い歌手たちに加え、マルガレードを演じるのはアメリカの大物メゾ、ケイト・アルドリッチ、指揮はバロックを皮切りにロマン派、現代まで高いクオリティで聴かせ評価を得ているジェルジ・ヴァシュヘジという万全の布陣です。19世紀音楽の再評価に意欲的なロマン派フランス音楽センター(パラツェット・ブリュ・ザーネ)のお墨付きの実に刺激的な演奏。ハードカバー型ブックレットには歴史的なステージの書き割りなどの資料の他、フランス語と英語による詳細な解説とリブレットを掲載しています。この作品の新たな決定盤といえそうです。
(ナクソス・ジャパン)
■収録曲
エドゥアール・ラロ(1823-1893):《イスの王》 全3幕の歌劇
(1888年パリ、オペラ=コミークで初演)
台本…エドゥアール・ブロー(1836-1906)
【演奏】
ローゼン…ユディト・ファン・ヴァンロイ(ソプラノ)
マルガレード…ケイト・アルドリッチ(メゾソプラノ)
ミリオ…シリル・デュボワ(テノール)
カルナック…ジェローム・ブティリエ(バリトン)
イスの王…ニコラ・クルジャル(バス)
サン・コランタン…クリスチャン・ヘルマー(バリトン)
ハンガリー国立フィルハーモニ管弦楽団
ハンガリー国立合唱団
ジェルジ・ヴァシュヘジ(指揮)
【録音】
2024年1月9-11日
ブダペスト芸術宮殿ベラ・バルトーク国立コンサート・ホール
総収録時間: 102分(60分/42分)
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カテゴリ : ニューリリース
掲載: 2025年03月28日 17:30