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バッハ財団(J.S.Bach Foundation)レーベル~6月発売新譜情報(6タイトル)

ルッツ

スイスの古楽指揮者でオルガニスト、チェンバリストのルドルフ・ルッツ。ルッツはバッハ財団管弦楽団と合唱団を指揮してバッハのカンタータの連続演奏会をおこなってきました。今回“ヨハネ受難曲”と、カンタータ集第24集~第27集、ルッツ氏自作のカンタータの6タイトルが発売されます。

J.S.バッハ(1685-1750):ヨハネ受難曲 BWV245(2枚組)
ルドルフ・ルッツ(指揮・チェンバロ)、バッハ財団合唱団、バッハ財団管弦楽団

これまでに「マタイ受難曲」(B006CD)、「ロ短調ミサ曲」(B384CD)で考え抜かれた独自の解釈を披露してきたルドルフ・ルッツ。今回の「ヨハネ受難曲」でルッツは作品の成立過程をつぶさに研究した上で、いくつかの版の違いを演奏に反映させる(曲の一部に第2稿を用いるなど)とともに、「マタイ受難曲」との性格の違いを洗い出し、実際の演奏を行っています。とりわけ「ヨハネ」では合唱が大きな役割を持つことに着眼し、各々のパートを生き生きと歌わせることで作品に劇的な性格を与えています。
(ナクソス・ジャパン)

J.S.バッハ(1685-1750):カンタータ集 第24集~BWV127、BWV156、BWV97
ルドルフ・ルッツ(指揮・オルガン・チェンバロ)、バッハ財団合唱団、バッハ財団管弦楽団

このアルバムには「復活節前第7日曜日」用のBWV127、「顕現節後第3日曜日」用のBWV156、定められた用途のないBWV97の3曲が収録されています。第127番は受難に関するカンタータの中では比較的小規模でありながら、伝統的なコラールが巧みに用いられた名作として知られています。第156番は、死の恐れと信仰の心を描いた美しいカンタータ。冒頭のシンフォニアの旋律は「アリオーソ」として知られ、チェンバロ協奏曲第5番の第2楽章などで用いられています。充実したコラール楽章の美しさも聴きどころ。第97番で用いられたコラールは「マタイ受難曲」などで用いられる有名な旋律。各々のソロアリアも美しく、充実したカンタータです。
(ナクソス・ジャパン)

J.S.バッハ(1685-1750):カンタータ集 第25集~BWV91、BWV175、BWV29
ルドルフ・ルッツ(指揮・チェンバロ)、バッハ財団合唱団、バッハ財団管弦楽団

このアルバムには「降誕節第1日」のためのコラール・カンタータHWV91、女性詩人ツィーグラーの台本を用いた「聖霊降臨節第3日」のためのBWV175と「市参事会交代式」のためのBWV29の3曲を収録。高らかに神への賛美が歌われる第91番、牧歌的なレチタティーヴォで幕を開け、終始祈りを捧げる穏やかな第175番、そして通常の典礼用とは若干異なるBWV29は、ライプツィヒ市への神の庇護を祈るための曲であり、オルガン・ソロの見せ場が華やかな第1曲のシンフォニア(無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番の前奏曲からの転用)から聴きどころの多い曲です。
(ナクソス・ジャパン)

J.S.バッハ(1685-1750):カンタータ集 第26集~BWV25、BWV162、BWV94
ルドルフ・ルッツ(指揮・チェンバロ)、バッハ財団合唱団、バッハ財団管弦楽団

このアルバムには三位一体の日に関連する3曲のカンタータが収録されています。三位一体後第14日曜日用の第25番は、全体的に暗めの色調を持つ寂しげな曲。歌詞にも病に関することが多く記載され、人間の罪の重さを切々と語りますが、最後の平穏なコラールで全てが救われるかのようです。三位一体後第20日曜日用の第162番も渋い内容を持つ簡素な曲。第3曲のソプラノのアリアの素朴な美しさが印象的です。三位一体後第9日曜日用の第94番はフルートが大活躍するカンタータ。第1曲目から合唱を彩るフルートの超絶技巧が聴きものです。
(ナクソス・ジャパン)

J.S.バッハ(1685-1750):カンタータ集 第27集~BWV136、BWV59、BWV51
ルドルフ・ルッツ(指揮・チェンバロ)、バッハ財団合唱団、バッハ財団管弦楽団

このアルバムに収録されているのは三位一体後第8日曜日用第136番、聖霊降臨節第1日用の第59番、三位一体後第15日曜日ならびにあらゆる機会にとされた第51番の3曲です。罪の贖いを主題にしていながらも、華やかな合唱で幕を開ける第136番は、短めながらも整った作品。第5曲目のバスとテノールのデュエットが聴きどころです。第59番破局のほとんどが他の作品に転用されているという小振りなカンタータ。簡素なコラールで曲を閉じる小さな作品です。第51番は耳にする機会の多い名作。ソプラノが大活躍しますが、当時の教会で女性が歌うことは禁じられていたはずなので、恐らく男性ソプラノが歌ったと考えられています。ソロを歌うのはシビラ・ルーベンス。清冽な歌唱で難しいパートを歌いこなしています。
(ナクソス・ジャパン)

ルドルフ・ルッツ(1951-):ランツゲマインデ(青空議会)カンタータ「全ての命はあなたから流れ出る」
ルドルフ・ルッツ(指揮)、バッハ財団合唱団、バッハ財団管弦楽団

スイス北東部のアッペンツェル・インナーローデン準州では、年に1回、4月の最終日曜日に有権者が野外広場に集まり、法律改正の是非や州議員の選出を挙手で投票する伝統的な「ランツゲマインデ(青空議会)」が開かれます。この日は一年で一番大切な日とされ、人々は集い歌います。この日のために歌われる伝統的なコラールがありますが、以前は女性に投票権がなかったため、歌うのは男性のみ。ほとんどの人はこのコラールに用いられている詩を女性詩人カロリーネ・ルドルフィが書いたことを知らなかったと言われています。彼女の讃美歌には何度も曲が付けられており、最も知られているのはアッペンツェル州の首相を務めたヨハン・ハインリヒ・トープラー(1777-1838)のものです。今回、ルッツ自らがこの詩に曲を付け、カンタータに仕上げました。全曲は20分程度ですが、内容も演奏も力のこもったものになっています。
(ナクソス・ジャパン)

カテゴリ : ニューリリース

掲載: 2019年05月23日 00:00