タメスティと鈴木優人が共演!J.S.バッハ:ヴィオラ[・ダ・ガンバ]とチェンバロのためのソナタ集
タメスティ&鈴木優人、注目の顔合わせによるバッハ!
タメスティと鈴木優人による注目の1枚。
ヴィオラのタメスティは、世界トップクラスのヴィオラ奏者として活躍しているほか、今井信子氏とヴィオラ・スペースを共宰するなど、日本でもその名は広くしられるところです。鈴木優人はバッハ・コレギウム・ジャパンの首席指揮者としての活動のほか、器楽奏者・作曲者としても活躍、そして調布国際音楽祭のエグゼクティブ・プロデューサーを務めるなど、その才能に世界が注目する存在です。
タメスティと鈴木優人は日本でも既に共演を果たしています。世代も近く、ともに音楽祭のプロデュースも手がけるなど共通する部分も多く、二人は盟友ともいえる関係です。そんな二人による満を持してのバッハの登場、注目です!
ヴィオラ・ダ・ガンバ・ソナタは、ヴィオラ・ダ・ガンバのパートと、チェンバロの右手と左手の3声の繊細な絡み合いが大きな魅力。チェンバロもソロ・パートもヴィルトゥオーゾ的要素も強い、魅力的作品がそろいます。
二人はレコーディングにあたり、バッハのカンタータの楽曲でそれぞれの楽章に通じるものを探りそのテキストを検討するなど、音符ひとつひとつの裏まで読み込んで準備をすすめました。
タムスティの奏でる美しく、ヴィオラや弦楽器という概念を越えた普遍的美を備えた音色はここでも炸裂。鈴木の奏でるチェンバロも実に雄弁で、望みうる最高のバッハの登場といえるでしょう。
カップリングは1724年、ライプツィヒ時代に成立したカンタータBWV5より第3曲のアリア。このテノール・アリアには美しくも技巧的な、溢れるばかりの神の恵みを注ぐかのような流麗な器楽ソロのオブリガートが書かれています。このソロには楽器の指定はありません。アルト記号で書かれているため、ヴィオラ等で演奏されることも多いですが、実際のところヴァイオリンでも演奏可能な音域です。
ここでは鈴木が声楽パートを含め演奏、タメスティはオブリガート・パートを演奏。溢れる神の恵みを表現したソロ・パートによってまさに救われるような、素晴らしい演奏となっています。
(キングインターナショナル)
『J.S.バッハ:ヴィオラ[・ダ・ガンバ]とチェンバロのためのソナタ集』
【曲目】
J.S.バッハ:
ソナタ ト短調 BWV 1029
〔1.ヴィヴァーチェ 2.アダージョ 3.アレグロ〕
アリア~カンタータ第5番「われはいずこにか逃れゆくべきWo sol lich fliehen hin」より第3曲テノールのアリア≪豊かに溢れ、流れ出してください Ergieße dich reichlich≫
ソナタ ニ長調 BWV 1028
〔1.アダージョ 2.アレグロ 3.アンダンテ 4.アレグロ〕
ソナタ ト長調 BWV 1027
〔1.アダージョ 2.アレグロ・マ・ノン・タント 3.アンダンテ 4.アレグロ・モデラート〕
【演奏】
アントワン・タメスティ(ヴィオラ)
[ストラディヴァリウス1672年製‘マーラー’、弓はArthur Dubroca製(2010)のバロック・ボウを使用]
鈴木優人(チェンバロ)
[ヨアンネス・クシェ・モデル、ヴィレム・クレスベルゲン制作)
【録音】
2018年12月2-5日、テルデックス・スタジオ・ベルリン
[日本語帯・解説付き]