ルセ&レ・タラン・リリク~グノーの歌劇“ファウスト”1859年初演版!(3CD+BOOK)
ルセが誘う、ピリオド解釈でのグノーの歌劇《ファウスト》誕生の姿
ルセ率いるレ・タラン・リリクによる、グノーの『ファウスト』が登場。
ベルンハイムとジャンスなどキャストも粒ぞろいですが、注目すべきは1859年初演時のオペラ・コミック版を収録している点といえます。
この版では音楽のない台詞が入るほか、通常の5幕ではなく4幕となり、追加されたバレエ音楽も演奏されません。しかし後に音楽が足されたほか多くの改訂により、マルトのユーモアやメフィストフェレスの冷淡な皮肉さなどが薄れてしまうなど、初演版の方が優れていると考えられる点も多く、ルセは明快なスコア整理により、その価値を浮き彫りにしています。
BRU ZANEレーベルお馴染みのハードカバー書籍型の装丁で、ブックレットは180ページに及んでいます。
フランス古楽シーンの躍進を支え、リュリやヘンデルなどバロック系作曲家はもとより、トラエッタやサリエリら古典派前後の知られざるオペラ作曲家たちを痛快な名演で甦らせてきたルセですが、彼がこれほどまで本格的に大管弦楽ありきの19世紀ロマン派音楽をとりあげたのも珍しいのではないでしょうか。
ピリオド解釈の視点から見据えたグノー代表作の「生まれたての姿」、作曲家生誕200周年を飾るにふさわしい話題盤の登場です。
(ナクソス・ジャパン)
【曲目】
グノー(1818-1893):歌劇《ファウスト》
1859年 4幕のオペラ・コミック版
台本…ジュール・バルビエ、ミシェル・カレ(ゲーテの原作による)
【出演】
ファウスト…ベンジャミン・ベルンハイム(テノール)
マルグリート…ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)
メフィストフェレス…アンドリュー・フォスター=ウィリアムス(バス)
ヴァランタン…ジャン=セバスチャン・ブ(バリトン)
ジーベル…ジュリエット・マルス(メゾ・ソプラノ)
ヴァグネル…アナス・セガン(バリトン)
マルト…イングリット・ペルシュ(ソプラノ)
クリストフ・ルセ(指揮)
レ・タラン・リリク
フランダース放送合唱団
【録音】
2018年6月11,13日
la Salle Gramont du Conservatoire Jean-Baptiste Lully de Puteaux
2018年6月14日
Théâtre des Champs-Élysées
カテゴリ : ニューリリース | タグ : ボックスセット(クラシック)
掲載: 2019年07月16日 00:00