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Dragonforce(ドラゴンフォース)、2年振り通算8枚目のアルバム『エクストリーム・パワー・メタル』

Dragonforce(ドラゴンフォース)

ドラゴンフォースが返ってくる。2年ぶり、8枚目のスタジオ作品となるニュー・アルバムのタイトルは、『エクストリーム・パワー・メタル』、つまり「過激なパワー・メタル」。これ以上彼らのスタイルを的確に表現するのは不可能ではないかと思うようなタイトルであるが、もちろんその中身も、パワー・メタルの限界をぶち破る「エクストリーム・パワー・メタル」そのもの。「俺たちのエピック・サウンドにさらに磨きをかけた作品」と、ハーマン・リ(G)が自信満々に語る通り、ドラゴンフォースの理想像を具現化したような作品に仕上がっている。わかりやすく、そして大仰なサビ。ハーマン、サム・トットマンという2人のギターヒーローによるクレイジーすぎるソロの応酬。『エクストリーム・パワー・メタル』には、ドラゴンフォース・ファンが望むものすべてが詰まっている。それも大幅なグレードアップが施されて。

一方、本作には新風も吹いている。2018年、ファースト・アルバムから活動を共にしてきたキーボーディストのヴァディム・プラツァノフが脱退。『エクストリーム・パワー・メタル』はドラゴンフォースにとって、ヴァディム抜きの初作品ということになる。今回、彼の抜けた穴を埋めたのは、長年ドラゴンフォースのファンであったというコーエン・ヤンセン(ゲスト参加)。コーエンのキーボーディストとして名をはせるコーエンだが、本作ではキーボードをプレイしただけでなく、一部曲作りにも参加。バグパイプの導入など、過去のドラゴンフォースには見られなかった要素を持ち込んでいるのが興味深い。

『エクストリーム・パワー・メタル』というストレートすぎるタイトルに加え、フューチャーレトロ感満載のアートワークもかなりの直球勝負。『エイリアン』や『ターミネイター』といった映画、そしてビデオゲームやアーケードゲーム、さらにはシンセポップといった音楽スタイル。80年代特有の大げさな世界観が大好きというドラゴンフォース。パワー・メタル、エクストリーム・メタルに、これらの80年代的要素を混ぜ合わせたものが、ドラゴンフォース・ワールドである。音楽、歌詞、アートワーク、アーティスト写真。今回、あらゆる点において、その世界観がよりストレートに表現されているのが印象的だ。本アルバムのミックスは、前作のスウェーデンと打って変わり、ロサンゼルスで行われた。「フューチャーレトロがテーマなら、やっぱりロスで作らないとね」というハーマンの言葉は、あながち冗談でもないのだろう。

爆走メロディック・ナンバーからエピックなバラード調まで。シンフォニックなアレンジメントに過激すぎるギターソロ。繰り返しになるが、『エクストリーム・パワー・メタル』には、ドラゴンフォース、いやヘヴィメタル・ファンが望むものがすべて詰まっている。だが、それも当然のことだろう。「自分たちの得意なことが何なのかはわかっている」という彼らの発言を聞くと、ドラゴンフォースらしからぬアルバムなど生まれようもないのだから。

日本盤ボーナストラック/日本語解説書封入/歌詞対訳付

 

【収録曲】
1. ハイウェイ・トゥ・オブリヴィオン 2. コズミック・パワー・オブ・ジ・インフィニット・シュレッド・マシーン 3. ザ・ラスト・ドラゴンボーン 4. ハート・デモリッション 5. トゥルーパーズ・オブ・ザ・スターズ 6. レーザーブレイド・メルトダウン 7. ストレンジャーズ 8. イン・ア・スカイフォージド・ドリーム 9. リメンバランス・デイ 10. マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン

日本盤ボーナストラック
11. ビハインド・ザ・ミラー・オブ・デス

日本盤限定ボーナスライヴDVD (ダウンロード・フェスティバル2018)
1. アッシィズ・オブ・ザ・ドーン
2. ジャッジメント・デイ
3. クライ・サンダー

【メンバー】
フレデリック・レクレール(Ba)
ハーマン・リ(Gt)
マーク・ハドソン(Vo)
サム・トットマン(Gt)
ジー・アンザローネ(Dr)

 

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Dragonforce(ドラゴンフォース)

HARD ROCK/HEAVY METAL

タグ : ハードロック/ヘヴィメタル(HR/HM)

掲載: 2019年07月30日 18:00

更新: 2019年08月08日 10:30